歌舞伎を観る

カテゴリー │演劇

昨夜は ランニング仲間からお誘いを受け
歌舞伎を鑑賞することに。

人間国宝 中村吉右衛門を中心とする 播磨屋一門

中村歌昇改め三代目中村又五郎
と、そのご長男
中村種太郎改め四代目中村歌昇の襲名披露公演が
アクトシティ大ホールにて行われたのです。

歌舞伎を観る

平日夕刻の5時半開演。
昔なら、お誘いを受けても行けない時間帯ですが、今は
うちの奥さんの了解さえあれば 行けます。(笑)

演目は

一、番町皿屋敷 一幕二場
岡本綺堂 作

二、三代目中村又五郎四代目中村歌昇襲名披露口上 一幕
松尾敏男 美術

三、連獅子 長唄囃子連中
河竹黙阿弥 作

歌舞伎を観る

番町皿屋敷 夏だから怪談噺か と思いきや、違うんですね。
これ大正五年に 岡本綺堂により創作された、いわゆる
新歌舞伎 と言われる作品。

古くから伝わる 皿屋敷伝説をもとにした話なんですが、歌舞伎
では、旗本と腰元の恋愛噺になっています。

ですから、台詞が重要。男と女の心の機微を描くシーンが淡々と
進みます。クライマックスで、吉右衛門扮する旗本が心を鬼にして
腰元を討つまでの長セリフによる描写。

ここで いかにも新歌舞伎と思わせる BGMが。
オルゴールのような優しい音で

大きな  のっぽの  古時計  おじいさんの時計~♪♪
のメロディが・・・・

あかんやろ  誰の携帯?

ご丁寧に ワンコーラス たっぷりと流して下さいました。
でも、場内はざわつくこともなく、二人の演技に集中しています。
何も聞こえないことにしているのでしょう。 ここは大人だね。

私は銀座の歌舞伎座や 名古屋の御園座で何度か歌舞伎を
観ていますが、携帯音が鳴るなんて一回もありませんでした。
ジャズの演奏会でも、最近はめったにないよ。
この日の夜の部でも二回。 知人は昼の部も観たそうですが
もっと頻繁に鳴っていたとか。

主催者のアナウンスも、写真撮影禁止のことばかりで、もっと
基本的かつ重要な携帯音については、通り一遍のアナウンスのみ。
浜松の鑑賞レベル ちょっと残念。


そして 中村又五郎・歌昇親子による連獅子
白と赤の 長い毛を振る あれです。
生は初めて見ましたが、スピード感と迫力があり愉しめました。

二場で出てくる二人の僧。宗派が違うので、いろいろと張り合う
様子が滑稽で面白かった。

歌舞伎鑑賞は、日本人としてのアイデンテティを再確認できる
素敵な芸術だと思います。人間臭いところが結構あって、観る
毎にその魅力への理解が進む、そんな舞台芸術ですね。

Mくん お誘いいただき、ありがとうございました。





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この記事へのコメント
中村又五郎といえば、池波正太郎さんの代表作の一つである『剣客商売』
主人公の秋山小兵衛の風貌のモデルは、二代目中村又五郎だと、池波先生がどこかに書かれていたのを読みました。

今回の歌舞伎とは何の関係も無い話しですが^^;
Posted by tougo at 2013年07月23日 12:43
流石に 博学でいらっしゃる。
二代目と 三代目は 親子ではないんですね。
Posted by 静岡酵母静岡酵母 at 2013年07月23日 17:44
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    コメント(2)