天山20年熟成酒

カテゴリー │日常

今朝ランは 住吉町折り返しの12キロ

早朝5時にスタートするも日陰を求めてのゆっくりラン。

最近 ブログをアップしてませんでしたが

新しく入荷するお酒もなく

コロナ感染者の激増で取引先はどこもヒマ

そして長男の二番目の子が生まれる生まれない

と バタバタしていたためで

決して感染したわけではありません。 (笑)

おかげさまで 3140gの元気な女の子が誕生しました。

4人目の孫です。


さて 本来なら 夏の酒をご紹介すべきなんでしょうが

最も 夏に似つかわしくないお酒をご案内します。



それは 20年熟成酒

それも 全麹造り

日本酒というより  軽快な甘さの紹興酒のようなお酒です。

◆ 天山 純米 全麹仕込み 20年熟成


日本酒の全麹仕込みとは、蒸米を混ぜず、全て米麹を使い製造したもの。

全麹仕込みの日本酒は普通のものと比べ4~5倍歩留りが悪くなりますが

米麹のみで造ることでアミノ酸などの旨み成分の濃度が3倍ほど高くなる

と言われています。

この天山は全麹仕込みで醸された純米酒を20年熟成させました。

実は全麹100%だと 日本酒の範疇から外れて

その他醸造酒 いわゆる雑酒に分類されるのですが

この天山は 三段仕込みのみ全麹で、酒母には蒸米を投入しています。

よって れっきとした日本酒です。

色は澄みきった焦げ茶色、黄金色。

香りはみたらし団子やカラメルを思わせる濃厚な香りが漂います。

濃厚な甘味を感じつつ、強めの酸味と広がる旨味の調和を楽しめ

後口に残るほろ苦さが独特の個性を醸し出しています。

飲み方としては ロックなどでゆっくり味の変化をお楽しいただけます。

また、バニラアイスや焼きプリンなどにかけて

ちょっと贅沢な大人のデザートとしてもいかがでしょうか。

夏の夜にピッタリ・・・ ですかあ? 

きくな! そこは です やろ (・ω・)\バシッ






 

七田 Assemblage アッサンブラージュ

カテゴリー │

世の中 値上げラッシュで頭が痛いです。

酒類についても ご多分に漏れず

既に上がっているものもありますが

10月から本格的に始まりそうです。



そんな中 このお酒はとてもお値打ちと言えます。

1.8Lで 2,530円(税込)

720mlでなんと 1,210円(税込)


来年はきっとこの価格での発売は難しいでしょう。

ただ安いだけの酒なら取り上げません。

中身も実に素晴らしく 美味しい酒です。

数量限定ですから、お早めにお買い求めください。

◆七田 Assemblage(アッサンブラージュ) AOY75

三種類の酒をアッサンブラージュした純米酒

アッサンブラージュとは

ブレンドを意味するフランス語で

混ぜ合わせるといった意味ですが

ワイン用語としてのアッサンブラージュは

原酒を混ぜ合わせるという伝統的な技法のことを言います。

つまりこの七田は、75%精米の異なる3種類のお米

愛山・雄町・山田錦(AOY)で醸されたお酒を

原酒のままバランスよくアッサンブラージュし

一回火入を施したものとなります。

基本的に控えめですが、米櫃(こめびつ)を開いた時の香り

に似たものを感じます。

含むと酸味は控えめで口当たりもしなやかですが

単体の米では味わえない独特の風味を醸し出しています。

それは愛山のスイートさ、雄町の芳醇さ

そして山田錦の清冽さが巧みに溶け合うかのよう。

まさにアッサンブラージュならではの別個性と言えるでしょう。


お値打ち価格でのご提供は、コロナ禍で奮闘する

『蔵元・酒販店・飲食店・消費者』の輪を広げる意図です。

是非 お買い求め下さい。




 

望スプラッシュ

カテゴリー │ランニング

今朝ランは途中で雨に降られ5キロで帰途に。

すっきりとした晴れ間がなかなか訪れません。

一昨日から昨日の午後まで、当店の買い物ページが

一時的に繋がりませんでした。

原因は不明ですが、今は正常に戻っています。

ご迷惑をおかけした皆さま 申し訳ありませんでした。


さて 今月7日 フランスのパリで開かれた日本酒のコンクール

「Kura Master」で、純米大吟醸が最優秀賞の「プレジデント賞」を

受賞した栃木県益子町の外池酒造さん。

栃木県の酒蔵が同賞に選ばれるのは初めてだそうです。



そのお蔵から届いたのは、去年もすぐに完売となった

一回火入のシュワッとフルーティ&ジューシーなお酒です。

◆望(ぼう) スプラッシュ 純米大吟醸 火入 3BY

すがすがしい透明感と、淡麗かつ芳醇でまるい甘みに

彩られた美味しさが際立つ完成度の高い味わいです。

香り系の典型ともいえる青リンゴや洋梨のような爽やか

かつスイートな香りに、ガス感と旨味=甘みが相まって

ラムネのようなイメージも感じます。

グラスに注ぐと表面に細かい泡を見て取れます。

チリチリとしたガス感と、丸みのあるリンゴのような甘みが

口中で相反しながら躍動する感覚がとても面白く

苦渋もしっかりと抑えられ、余韻を保ちながら消えていく

まさにシュワッと「フルーティー&ジューシー」なお酒です。

数量限定入荷につき お早めにお願いします。




 

連休は また奈良方面へ

カテゴリー │休日旅行

日本酒情報は 明日新しいお酒が入荷するので

本日は連休で一カ月ぶりに訪れた奈良方面の話題を。

最近 奈良にはまっています。

初日は 浜松から新幹線の始発で京都へ行き

近鉄に乗り換え橿原神宮前で吉野線に乗り換え

着いた駅は 壺阪山

ここから 高取城址まで歩いて登り下って駅に戻る

約5時間のコースです。

距離としては 13.5キロを歩きました。



高取城は 日本最強の城 と評される山城で

標高583.9mのところに、かつては天守や櫓、門がありました。


本丸まで1.1キロの山道に一升坂と呼ばれる
一直線の坂がありました。
一升坂とは城を造るとき人夫に
石垣の石を運ばせるため
米を一升賞与として出したとか

オラなら 酒一升の方がいいなあ(・ω・)\バシッ 
それが波瀬正吉なら なおいいなあ (・ω・)\バシッ\バシッ



頂上は新緑と苔の緑が合わさって独特の空気感を醸し出しています。

ここは室町初期の南北朝時代に最初は築かれ

その後戦国時代に筒井順慶によって郡山城の詰城として再建

やがて明治の廃藩置県で廃城となり今は石垣のみ残る城跡です。


下ると 壺阪寺という西国三十三所の一つになる寺があるのですが

その奥の院の五百羅漢が岩に刻まれている姿はとても神秘的でした。

翌日は 前回の奈良旅行では行けなかった 今井町へ。



ここは全国最大規模の伝統的建造物郡がそのまま保存され

そこで千人の住民が普通に生活するという

稀有な街並みを構成するところです。


この独特の通りの角は寺内町ならではのもの。


最低限の地味な看板は街の景観を維持するためのもの。


電線は一部を除いて地中化されていますが道が狭いので
トランスだけは地上に鉄の電信柱に架かっています。


町の一番西に位置する 今西家へは前もって予約を入れ
中を拝見させていただきました。


この建物は国の重要文化財で、慶安3年(1650年)に立てられ

今に続くわけですが、当時の今井は自治特権を持つ町で

「海の堺、陸の今井」 と謳われ栄えたそうです。


ここは当時 警察と裁判所を兼ねた場所で牢屋などもありました。
梯子のかかった部屋が男専用の拷問室
右は女性専用 下から煙でいぶして白状させたとか。


左の黒い梁は当時からのもので、長い年月で煤けています。

右の梁は昭和32年に修理されたときに付けられたものですが

阪神大震災の揺れで表面にヒビが入っています。

ところが昔からの梁はびくともしなかったそうです。


午後は 長谷寺へ。

駅から30分ぐらいかけ汗だくになって暑い中を歩きました。

でも前日の山城に比べれば大したことはありません。


修行僧の若い人たちが風鈴の飾りつけをしていました。


国宝の本堂 中におられる

本尊十一面観世音菩薩坐像 違った 立像を

特別拝観で真下から拝み大きな足をすりすりしました。

きっとご利益があることでしょう。

実はそのご利益 すぐに表れました。

当日FBにアップしたところ

十一面観世音菩薩立像を坐像と入力してしまったのでした。

すぐにお友達から間違いを指摘され修正。

事なきを得たのですが、ご利益ってこれだけ?(笑)


近鉄長谷寺駅でみかけた燕の雛

これもご利益かもしれません。

帰りは近鉄を乗りついで京都へ戻ったのですが

京都駅の人の多さに驚きました。

それもそのはず 祇園祭が三年ぶりに行われ

その観光客の帰途と重なりすごい人出。

家族への土産の 蓬莱551 の豚饅を買うのに

30分並びました。

ぎりぎり ひかりの自由席に座り浜松へと戻った次第

二日間の小旅行でしたが、今回もいろいろと充実していました。








 

初亀習作 スパークリング日本酒

カテゴリー │酒屋の仕事

戻り梅雨のじめじめとした日々が続きますが

皆様 体調はいかがでしょうか。

先日4回目のワクチンを打ちましたが、なんの副作用もなく

元気に過ごさせていただいております。

業務連絡です。

17日の日曜日と18日の海の日の月曜日

かたやま酒店は実店舗もネット店も連休します。

戻り梅雨の晴れ間を利用して、某県の山城をハイキングする予定。

両日はネット上のご注文はお受けしますが

発送は19日以降となりますのでよろしくお願いします。




さて 初亀を醸す初亀醸造さんから、この蔵としては初めての

スパークリング日本酒のご案内です。

習作 と名づけられたこのお酒は、販売店と瓶詰本数を限定し

試験的に仕込まれました。

瓶内二次発酵のお酒ですから、シャンパンのような透明なお酒

であるべきなんでしょうが、ものによっては濁りも見受けられます。

もろみの濃度によって Type-A と Type-B があります。

◆初亀 習作 瓶内二次発酵 Type-A(01)

◆初亀 習作 瓶内二次発酵 Type-B(02)



720ml 3,520円(税込)

乾杯用の日本酒として「シャンパーニュ製法」に倣い

試験的に初めて醸されました。

炭酸ガス注入タイプとは違って

キメの細かい泡と滑らかで品のある口当たりが特徴です。

味わいとしては少し甘めに仕上がっており

個体によっては若干の濁りもあります。

火入のスパークリングですから吹き出すことはありません。

出来るだけ冷やしてお飲みになることをお薦めします。

Type-Aは醪の濃度が6%、Type-Bは醪の濃度が8% となります。

どちらも他のスペック、製造方法、二次発酵時の環境などは全く同じです。

よって大きな味わいの差はありません。

いずれにせよ発泡性があり飲みやすい味わいとなっていますので

夏酒的なポジションのお酒としてご利用いただければ幸いです。






 

久礼 純米おりがらみ本生

カテゴリー │コロナ禍

本日 4回目のコロナワクチン ファイザーを接種しました。

ここに来て感染者が激増しているので、まずは一安心。

本当にそうでしょうか?

先生に BA5株と呼ばれる変異株に

このワクチンは効果あるの? と聞くと

罹患するのはフィフティ フィフティ ですね。

でも 重症化は防げますよ。

と言われました。

インフルエンザワクチンだって 罹るときは罹りますから。

なんとなく 説得力のあるアドバイスでした。 (苦笑)

要するに 用心するに越したことはなく

罹る罹らないは自己責任 ということですね。


さて 今日の晩酌は控えようと思います。

でも 酒を飲んで言葉にしてなんぼ という商売ですので

試飲はしました。



とても良い酒なので、果たして試飲だけで済むのか・・・

ちょっと心配です。(・ω・)\バシッ


◆久礼 純米おりがらみ本生 3BY

開栓するとフレッシュな果実様の香りがほのかに立ちます。

含むと、おりがらみ生酒ならではの炭酸ガス分も含んだ

爽快な酸がまず顔をだし、やがてその滓がアクセントとなり

きれいな旨みが広がり、やがてシャープに切れていきます。

後口に上品な酸とキリッとした辛さの印象を残すクオリティは

久礼 ならではのもの。

この味わいだと、バーベQや焼肉にもバッチリと合います。

冷えていて静置した状態では吹き出すことはありません。

振ってから開けると少し危険です。

720mlは特にご注意ください。




 

長陽福娘 アクティブサマー

カテゴリー │ランニングna Relo

勝駒 の8月分が入荷しました。

全商品がいつもの本数入るのは今月が最後かもしれません。

今朝ランは 馬込川沿いを北向きに7キロ

昨日は馬込川沿いを南向きに8キロ

夏場は短い距離を頻繁に走るようにしています。


さて 夏の酒もそろそろ出尽くした感がありますが

まだまだ入荷するものもあります。

夏酒の定義って難しいです。

夏に入荷する酒 と言ってしまえば 間違いではありません。(笑)

タイプとしては 実はバラエティに富んでいるのです。

フレッシュな生酒タイプ
一回火入の軽快なタイプ
一回火入の辛口タイプ
低アルコールタイプ
原酒タイプ
発泡性のにごりタイプ

など千差万別です。



で 本日ご紹介するのは 一回火入の軽快なタイプ

に属するのでしょうが、一回火入の辛口タイプ でもあります。

◆長陽福娘 アクティブサマー純米吟醸 夏まっさかり 3BY

前回リリースの直汲み生はすぐに完売となりました。

この“夏真っ盛り”は火入れのお酒ですが

生同様に微量のガス感が残っています。

和梨やリンゴやパインを思わす9号酵母らしい

穏やかながらも存在感のある香りが発ちます。

含むと基本辛口のまとわりつく感のない軽快な口当たりに

リンゴの蜜のような上品な甘みと、ほどよい熟成により

引き出された旨味が良い塩梅にマッチしており

口中でガスと酸味を感じながら消えてゆくさばけの良い味わいは

暑い夏でもサッパリとした感覚で愉しめます。

アクティブサマーとは、「長陽福娘」という覚えにくい名前と

実直で真面目な蔵元の印象を打破したく

若い人でも楽しみながら飲んでもらいたいという思いを込め

「酒好きなアクティブ娘」をイラストで表現しました。

本数限定での入荷につき、お早めにお願いします。


さて 今週のna Reloは サザンの夏の曲です。


LOVE AFFAIR〜秘密のデート / サザンオールスターズ【Cover】LOVE AFFAIR~secret date by Southern All Stars


10年ぐらい前  豊田スタジアムでのライブに行ったとき

桑田氏はこの曲も歌ってくれたのですが

会場に映し出される歌詞を見て大声で歌った思い出があります。

90年代のリアルタイムではほとんど知らなかったけど

サザンらしい夏のいい歌だなあ  と今更ながらに感動しました。




 

白隠正宗 中伊豆山田錦

カテゴリー │日本酒教室

昨日は日本酒教室のゲストとして

静岡県農林技術研究所の外山上席研究員にお越しいただき

誉富士の現状と今後の展望についてお話いただきました。



静岡県の酒造好適米 誉富士が品種登録され世に出たのは

今から13年前の平成21年のこと。

その間 酒米としての需要は高まり、今では静岡県の酒蔵にとって

無くてはならない品種としての地位を確立したわけですが

生産農家にとっては、収量性の低さが問題となっていました。

穂発芽(ほはつが)と言って、稲が立毛中であるにもかかわらず

発芽してしまい収益が成り立たなくなるのです。

結果 年々誉富士を育成する農家が減少し、酒蔵が必要とする

量を確保出来なくなるという問題に直面することに。

そこで 誉富士の改良が進められ、静系97号という新しい品種を

開発し、新誉富士として多くの農家さんでの栽培が促進されます。

収量性の問題もクリアー出来るようです。

米としての特徴は 心白が小さく精米がし易い点。

ここ数年 いくつかの蔵にて実験的に醸造された結果

酒としての味わいも従来の誉富士を超える評価がなされているようです。

教室での試飲では 誉富士と静岡県産の山田錦で醸されたお酒の

飲み比べを行いました。



本日はその中の1本 独特の個性を醸し出すこのお酒をご紹介。

白隠正宗の高嶋酒造さんは、県内で最も多くの誉富士を使う蔵です。

その白隠正宗にも 山田錦で醸されたお酒があります。

中伊豆産の山田錦を生もと造りで醸造したお酒です。

◆白隠正宗 限定生もと 中伊豆産山田錦純米酒

中伊豆町は海に近い伊豆という立地の中でも山間部に位置し

温暖な気候でありながら朝晩の寒暖差があることから

山田錦の栽培に適していると言われています。

そこで、地元の農家さんが熱意を持って栽培し

酒造好適米として育んだのが、この中伊豆山田錦です。

その山田錦を生もと仕込みで醸した純米酒は

香りに穀物を連想する懐かしさを憶える芳香が穏やかに立ち

含むと意外にも爽やかな酸が旨みとともにふくらみます。

やがてきれいにキレて行き、やさしい味わいが後口余韻として

残るところは、造りの丁寧さを感じざるを得ません。

酒を飲む というより 米を食す に近い感覚が呼び覚まされます。

夏場は少し冷やしても良し、ぬるめの燗もお薦めです。




 

志太泉 辛口純米吟醸

カテゴリー │ランニング

今朝ランは 住吉町折り返しの11キロ。

朝方は曇り空だったので、いつもの距離を走りました。

湿度は相変わらず高くハードな環境ではありましたが。

梅雨明け宣言が出てからの方が雨が多いのは

気象学的には台風の影響なんでしょうが

宣言がちよっと早かったのでは?

と 雲の上で風神雷神が囁いているような気もします。(笑)

ところで、「風神雷神図」 は 言わずと知れた俵屋宗達の作です。

江戸時代以前の美術に関しては作者が死亡して50年が経過すれば

著作権は自然消滅するので、図柄としてはよく使われます。

北斎の 「神奈川沖波裏」なんかもそうですね。



で、 その風神の絵柄をラベルに使用した日本酒のご案内です。

広島の神雷さんではありません。

静岡県の志太泉さんの純米吟醸です。

神雷もそうですが、辛口酒のイメージに「風神雷神図」はフィットするようです。

ただ辛い酒なら 世にいくらでもありますが

このお酒は とってもいい酒ですよ。




◆ 志太泉 辛口 純米吟醸 3BY


従来辛口の日本酒のイメージとして思いつくのは

アルコール感が強く味のないお酒ですが

志太泉さんが理想とする辛口酒は

低酸で日本酒度が高くしっかりと味があるもの。

そこで発売されたのが山田錦55%精米で日本酒度+12

酸度は1.4と低めの一回火入の純米吟醸です。

香りは控えめで、かすかに生姜や粟おこしのようなニュアンス。

含むと確かに酸は低く感じ、なめらかな旨味が広がります。

辛いか?と問われると 無濾過生酒のようなグルコースが

もろに伝わるような甘さは排除されているので、辛口でしょう。

このスタイルは食中酒としての立ち位置から来るもので

酒として目立ち過ぎなくとも必要とされる酒 であります。

鼻に抜ける香りにイチジクのような和の果物を彷彿とさせ

キレ良く霧散する流れは、飲み手の心に静粛な爪あとを残し

静岡酒としての矜持を示します。




 

するりとピンクグレープフルーツ

カテゴリー │

先日久しぶりに行きつけの居酒屋さんへ行きました。

生ビールを飲んで 日本酒に代えて

いつもならそれで終りなんですが

その日はとても暑い日だったので

最後にさっぱりと甘いお酒を飲みたくなり

三ケ日みかんサワーで締めました。

私的には こういうお酒は刺身には合いませんが

既に料理は食べつくしていたので

サワーだけを愉しみました。

ちなみに今の若い人はサワーで刺身でも全然okらしいです。


さて そんな前ふりで始まった本日のブログは

日本酒にもお酒だけで十分に愉しめて

アルコール分も比較的低く(13.8゜)

さっぱりとしていて甘い品があります。

というお話です。




◆十六代九郎右衛門 くだもの
「するりとピンクグレープフルーツ」生酒


くだものシリーズの候補として仕込まれたこのお酒

「桃 のようで さくらんぼ のようで 柑橘みたいな味もする」

でも杜氏さんの答えは 「ピンクグレープフルーツ」。

派手な香りが発つのか・・と想像していたら

グラスから漂うそれは意外と清楚です。

日本酒度-5.7ですからギトギトに甘いのか・・

と想像していたらやわらかい口当たりでかすかに甘い程度。

程よい酸が官能的に感じる甘さをうまくセーブしてくれています。

やがて後からピンクグレープフルーツのような

やさしい苦みがほのかに押し寄せます。

ゆるゆると飲んでいると香りが変化して

完熟モモ、バナナ、かすかにイチゴとも。

ブレンドのお酒ですから、いろいろな味を

感じることのできる楽しさもありますね。

アル分13.8の低アルコールで甘と苦のバランスが杯を進めますから

お酒だけでどんどん飲めてしまうのが特徴。

酷暑の夏にキュッと冷やして飲みたくなる最高の逸品です。

でも 鰹の刺身には合いません。

いや  若い人なら合わせるかも (笑)




 

奥 満月おりがらみ

カテゴリー │友人演劇

昨日は 掛川市生涯学習センターで行われた

エンターテインメント創作時代劇なる舞台を鑑賞。

『千代のねがい 一豊の決意』 と言うタイトルの劇は

古くからの知人が主要な役で出ているので

親近感を持って愉しめました。

彼との付き合いも長く、最初に観たのが20数年前のこと。

当時は幕末が舞台でしたが、今回は戦国時代。

相変わらず キレのある殺陣やセリフ回しなど

普段の彼とは全然違う存在感のある演技をしておられました。

歳を重ねる毎に風格が増すとは言いますが

時代劇なのに かつらを被る必要がなくなるのは

とっても 便利ですね(・ω・)\バシッ




さて 本日ご紹介するお酒は 彼の頭のようにまん丸の これ。

微活性のおりがらみ生酒は 奥の一番人気です。


◆奥 THE MOON満月 純米吟醸おりがらみ生 3BY

搾ったあとにオリを絡ませ、瓶の中で少し二次発酵させた微活性酒。

今年のお酒は、初々しく軽やかなイメージだったので

アル分16.4度とやや高めの度数にし、飲んだときの旨味を重視したようです。

ラ・フランスや幸水梨の強い香りが特徴的で

その他、マンゴーや黄桃、リンゴのような香りも感じます。

強くもなく弱くもない心地よい活性感と、オリ由来のクリーミーな旨味

そして程よい余韻。

昨年はオリ感が強く「大人のカルピスソーダ」と表現しましたが

今年は「大人のカルピスソーダ  ラ・フランス味」

といった印象でしょうか。

そのまま乾杯で飲んでも美味しいですし

揚げ物やコッテリとした肉料理など脂っこい料理の油を流してくれる

味付けの濃い料理にもマッチする味わいと言えるでしょう。



 

國香 純米吟醸中汲み

カテゴリー │ランニング

今朝ランは馬込川を南下し南浅田の遠鉄ストアー辺りで

折り返しの7キロをスロージョグ。

スタート時刻は午前5時ですが、既に日は昇っているので

日陰を求めてのジョギングでした。

今週はこれで4回目の朝ラン。

夏場は 短い距離を回数を増やして走るのが良い

と誰かが言っていたので、その通りに実践してます。

思えば 今日からようやく7月。

今年の夏は長くなりそうです。


さて 夏場の季節商品は明日よりいろいろと入荷しますが

本日は年間を通じて定番のみで

季節商品を一切出さないお蔵の品をご紹介。



県外からお越しのお客様が

『静岡の地酒で東京や大阪では手に入らない品を・・・』

というリクエストをされるときに

必ずセレクトするお酒の中の一つです。


◆國香 純米吟醸 中汲み 3BY

純米吟醸のモロミを昔ながらの槽(ふね)で搾り

無圧の“中汲み”を取り一回火入れしました。

静岡吟醸らしい穏やか清楚な香りが特徴で

具体的に言うと いわゆるバナナ香が先行するタイプ。

落ち着いた味わいの中の、溌剌とした旨みの広がりは

特筆すべきものがあります。

後口のキレは、ワンランク上の純米大吟醸を彷彿とさせます。

國香らしさを堪能できる純吟の中汲みは

まさに “大人の食中酒”

子供の食中酒 なんて存在しませんが

世のトレンドや流行に流されない確固たる信念を持った造りを

長年に渡って実践されていることを表現しています。

変わらないこともまた肝要なり