生酛造りの現在形

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首相が菅さんに代わり、日本の未来は明るくなるのでしょうか。

期待することは、コロナ禍で疲弊している経済をとにかく立て直してほしい。

これに尽きます。

そんなおり、今年も 『日本で一番星に近い酒蔵』 から

ユニークな日本酒が入荷しました。

そのお蔵 湯川酒造店は、名古屋からJR中央本線の松本行きに乗り

約1時間50分の電車旅。かつて芭蕉が詠み、広重が描いた信州木曽街道。

その木曽谷の奥深く、薮原宿の片隅に湯川酒造店はあります。

酒蔵の立地は標高936mですから、「日本で最も星に近い酒蔵」

というキャッチコピーも納得です。

酒造期中の12月~2月頃にはマイナス18℃まで気温が下がるそうで

さすがに「酒は寒造りが良い」とはいえ、この条件では逆にモロミを

暖なければいけないという不利な 条件。

そんな「酒造りにも適していない」「米作り にも適していない」土地で

創業は1650年より370年近くも続いているのはなぜだろう?

まさに銘柄名どおり 十六代にも渡りその土地で日本酒が

必要とされてきたワケは何だろう?

それがこのお酒のテーマであります。

生酛造りの現在形 を見るような そんなお酒かもしれません。

生酛造りの現在形

◆十六代 九郎右衛門 「木」 生もと純米
ジュウロクダイ クロウエモン キ キモトジュンマイ

標高が高い(963m)湯川酒造店では、米を蒸す際に沸点が低くなるため

どうしてもカラッとしたさばけのよい蒸し米ができにくく

やわらかい酒質のぽっちゃりとした早飲みのお酒になると言います。

それを克服するのが山廃や生もと仕込み。

そして熟成にも向く長野県産の金紋錦を80%精米で使用。

ラベルの印象ともどもモダンな生もと。

乳を思わす香りに草原を連想させる爽やかなイメージ。

決してフルーティーな香りでは ありません。

温度が上がるに連れ、炊きたての御飯やトースト香を感じます。

その香りには人間が本能で「美味しそう・・」と感じる要素が詰まっています。

口当たりは若々しいイメージで精米率を感じさせない滑らかでツルンとした印象。

アルコール17度に感じない、ほどよいやわらかな味の広がりを見せ

喉越しに本来の熟成感や酸味、やや木を思わすような香りがはね返ってきます。

秋の食材を使った 炊き込みご飯 や きのこが豊富な炒め物

具だくさんのみそ汁にも合わせてみてください。



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