國香のお酒

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昨日は國香の酒粕の話題でしたが、今日は
お酒のお話です。

國香さんは年間の製造石数が200石余りの
本当に少量生産の蔵です。200石という数字が
どれほどのものかと言うと、1.8L瓶で2万本分です。

もっと判りやすく言うと
 一合徳利で20万本です(・ω・)\バシッ

他の静岡県の酒蔵が、だいたい1000~3000石を造って
いますから、少ない県である静岡の中でも、更に
少ない製造量の蔵であるということです。

なにしろ造り手は 松尾社長(杜氏)一人です。
仕込みの繁忙期は、アルバイトを何人か雇うそうですが
酒造りに携わっているのは、本当に彼一人。

で、出来るお酒の品質はどうなのかと言うと、これが
実に個性的で素晴らしいのです。河村伝兵衛さん直伝の
静岡吟醸造りの第一人者と呼ばれるだけあって、香りが
穏やかで、酸が少なく、日本酒度が高く、粕歩合も高く
きれいな旨みが感じられるお酒。

そんな國香さんの22BY新酒が、昨年末から入荷しているの
ですが、最も売れ筋である 特別純米酒の精米歩合が
今年から60%になっています。21BYまでは55%でしたから、
5%白(はく)を下げたことになります。

その理由は、今年の米(富山五百万石)は粒が小さく、精米
が難しかったという点。自前の精米機を持たないので
これは いたしかたない部分もあります。

そして、これは火入れのお酒のケースなんですが、白(はく)
が高いと、逆に劣化しやすいという事。
これは非常に重要なポイントで、純米酒と言えども純米
吟醸と同じ仕込みで造ることにより、旨みをしっかりと
出す味わいになるのが、國香のお酒の特徴です。

火入れ時の瞬間的な冷却設備を持たないため、60%精米
のほうが、火入れのお酒のきれいな旨みを維持するのに
適しているということ。

國香のお酒

では、生原酒はどうでしょうか。
◆特別純米 中汲み無濾過生原酒

今年も オリがふんだんに、あんたはにごり酒か?
というぐらいに、真っ白に濁っています。
でも、口にすると綺麗な旨みが広がり、後味の余韻も
艶やかに、精米歩合が変わったことの味の変化は全く
感じられません。

単純にコストを下げるための精米歩合の変更ではない
ことが、このお酒を利いてみて強く感じました。
日本酒の造りの世界は、本当に奥が深いんですね。


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