静岡酵母の　酒とJAZZとランの日々

酒粕です。



先日　國香の蔵を訪れた時に購入したもので
なんと純米吟醸の酒粕です。
穏やかな吟醸香が、ほんのりと漂います。
ただでさえ　粕歩合の高いお酒を造る蔵の
酒粕ですから、これは貴重品です。

國香さんは、全量をいわゆる槽(ふね)で搾るため
こういう形態の粕しか出来ません。
薄く板状になったものは、ヤブタ式と言って
左右から圧をかけて搾る方式で出来た粕です。

昨年末、NHKの番組　ためしてがってん　で
酒粕が素晴らしい健康食品であると報道され
酒粕人気に火がつき、酒蔵と直接取引していないと
問屋さんからでは仕入れが出来ない状態になっています。

酒粕が優れた食品と言われるのには、ちゃんと
理由があるのです。

酒粕100ｇのカロリーは、おおよそ250kcalです。
御飯100ｇだと約150kcalですから、少し高いかもしれません。
でも、麺類だと100ｇで350kcalぐらいですから、だいたい
パンと同じくらいのカロリーと言えます。

ところが、含まれる成分がすごいのです。
酒粕100ｇには、水分50ｇ　たんぱく質15ｇ　炭水化物24ｇ
脂質1～2ｇ　アルコールが8％程度含まれています。
そして、微量成分として　ビタミンB1　ビタミンB2　ナイアシン
葉酸　パントデン酸　食物繊維　が含まれているからです。

また、肝臓を保護することで知られている　グルタチオンが
含まれていたり、例の　ためしてがってん　で喧伝されていた
のは、レジスタントプロテインが含まれている事実。

この物質は、余分に摂取された脂肪を吸収して排出する作用
があるそうです。

さらに、　・・まだあるのです。
フレッシュな酒粕ほどたくさん含まれていると言われている
ＳＡＭ(S-アデノシルメチオニン)には、
がん細胞を抑制する効果が確認されているとか。

うーん　今日から　酒粕をたっぷりと摂るしかありませんね。

さて、その國香の酒粕　小袋に小分けして　お店で販売して
おります。一度買われたお客様は決まってリピート客になります。

『こんなに美味しい酒粕生まれて初めて　まだある？』

多分そのお客様は　二度とスーパーでは酒粕をお買いには
ならないでしょう。

では、酒粕はどうやって食べればよいのでしょうか。

落語にこんな話があります。

酒を嗜む年頃になった若者が、俺も酒を飲めるようになった。
ひいては　自慢してまわろうと、ご隠居の家へ行って

『私　酒　飲みましてん』

『どんだけ飲んだ？』

『火鉢であぶって３枚ほど』

『そりゃ　酒粕やろ』

という具合に　昔の人は　焼いて食べたそうです。
オール電化のご家庭では、焼くことがまず出来ませんから
これは無理ですね。(笑)

レシピがあります。

《甘酒》
酒粕を水かお湯に漬け、火にかけながら溶かします。
板粕なら、さいの目に切ると溶けやすいです。
適量の砂糖と、塩を少々加え、煮詰めると出来上がり。
しょうがの絞り汁はお好みで。
(材料1人前　酒粕50ｇに対し水200ml)

《粕汁》
煮出し汁(だしはコンブ、かつを等)に酒粕を細かくして入れ、
大根、人参、あげ、こんにゃく等の短冊切りを入れて煮ます。
材料は基本的なもので、地域や家庭で違うでしょう。
我が家では、鮭の切り身を必ず入れます。
白く仕上げるために味付けは塩を使いますが、醤油でも結構です。
召し上がるとき少量の清酒を入れると申し分なし。
(材料1人前　酒粕約40g、野菜類はお好みで)

《粕入り味噌汁》
もっと簡単に汁を楽しむなら、毎日の味噌汁の味噌を減らし、
味噌6、酒粕4の割合で味付けをしてお召し上がり下さい。

では皆様も、健康と豊な食生活のために　酒粕ライフを
存分にお愉しみください。

そうそう　本日の夕方の　ＳＢＳテレビで
酒粕の特集をするようです。
先日　開運の土井酒造場さんに取材に来たとか。
ＳＢＳイブニングEYE　午後４時４５分～