七田愛山 七割五分磨き

カテゴリー │ランニング

今朝ランは 馬込川10キロ

風が涼しく すっかりと秋の風情

でも 相変わらず スピードは上がらず・・

さて、ひやおろし、秋あがり と言った 秋の酒も

ほぼ出そろったようですが、実際に動き出すのは

涼しくなったこれからが本番。

ところで  ひやおろし は 冷やで飲むもの

というイメージを持たれる方が多いのですが

それは違います。

ひやおろし の ひや は 確かに 冷や ですが

おろし は 卸し です。

時は江戸時代後期 冷蔵設備のなかった時代

日本酒の流通は もっぱら 樽

蔵では 木桶に満満と冬に仕込んだお酒を湛え

やがて夏が過ぎ、外気とお酒の温度が同じくらいになった時期に

大きな木桶 から 樽 に 火入をせずに卸す

つまり 冷やのまま詰め替える。

本来は もう一回火入をして卸すのですが

あえて生詰め として出荷する。

それが  ひやおろし と言うわけです。

決して   ひや呑み  ではないのです。

ですから このまま冷やでも もちろん良し

ひと夏熟成させることで、新酒の荒々しさが消え

丸みのある酒質となっているので 燗をしてもOK です。


そんな ひやおろし の中から 一点ご紹介。


愛山 というお米があります。

戦中の1941年 兵庫県立明石農業改良実験所にて

愛船117を母(胚芽親)に 山雄67を父(花粉親)に交配して

作られた酒米です。

戦後 正式に 愛山 として登録されましたが

山田錦よりも背が高く栽培が難しい。

当時の品質も やや不良ということで、農業試験場でも

一時試験が中断されたわけですが、灘の剣菱酒造との

契約栽培のもと、ひっそりと栽培は継続され現在に至ります。

そんな剣菱さんでは 愛山を四段仕込み用に使っており

愛山100%の純米吟醸 のような商品は存在しません。

つまり 剣菱の “蔵あじ” を出すためのお米なのです。

では 他の蔵はどうでしょう。

むしろ 愛山100%使用を謳ったものの方が圧倒的に多い。

そんな 愛山を あえて 75%精米で醸した ひやおろし

のご紹介です。

長~い 前振りでした(笑)

七田愛山 七割五分磨き


◆七田 純米七割五分磨き 愛山ひやおろし 29BY
1.8L 2700円(税込)
720ml 1296円(税込)

全量愛山で75%精米にて醸した純米がこのお酒です。

品質的に素晴らしくパワーのある酒米は

あえて削らずに丁寧に醸すことで、新たな魅力に

めぐり合える可能性を秘めています。

春に出た生酒を、ブレートヒーターにて一回火入れしてからの瓶詰め。

香りはザクロやびわのような和の果実を連想。

口に含むと、穏やかな酸が顔を出し

舌の上に米のエキスを漂わせます。

鼻に抜ける香りに熟成による落ち着いた錬成の旨みを残し

やがて静かに切れていきます。

アル分17~18゜ で純米原酒 ですから

本来の ひやおろし の定義に則っているものの

原酒っぽい 口当たりのきつさは 全くなく とても艶やか。

それも 愛山 の ちから でしょうか。




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