阿櫻 亀の尾生原酒 お値打ちな1本

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いろいろと物の値段が上がる昨今

日本酒の世界でもここ1,2年で値上げが続いております。

原料費や光熱費、物流費が上がっているわけですから

値上げは仕方がないとして

大切なのは “値ごろ感” だと思います。

値ごろ感を全く無視して価格設定をされてしまうと

小売の立場としては売りづらいなあ・・・

というお酒は多々ありますが

値ごろ感を維持しながらも最小限の値上げに抑える

多くの酒蔵さんが腐心されているのが正にそれでしょう。

例えば 原料米に いわゆる等外米(中米)を使うというのも

一つの方法で、山田錦など上質の米の等外米

で仕込まれた日本酒は、味的にも納得させられるものです。


阿櫻 亀の尾生原酒 お値打ちな1本

今回ご紹介するのは 亀の尾の等外米で仕込まれたお酒です。

亀の尾は、明治期に阿部亀治により発見育成され

その品質の良さから東日本を中心に飯米として急拡大

したわけですが、害虫などに弱いうえ化学肥料や農薬を使うと

米が極端にもろくなるという弱点を持っており

現代の農法に向かず一時は姿を消しました。

しかし、1980年頃から復活し現在に至ります。

粒が大きめで、半分以上を精米して削る吟醸酒や大吟醸酒を

造るのに適しており山田錦の栽培に向かない東日本で作られます。


◆阿櫻 亀の尾 生原酒 5BY


秋田県大潟村産の亀の尾を60%精米した生原酒です。

一部規格外の亀の尾を使うことでアルコール無添加の

特別純米仕様にもかかわらず、普通酒となります。

規格外の亀の尾とは、玄米のサイズが小さかったり

大きかったりするものですが、遺伝子はしっかりと

受け継いでいるので、なんら遜色がなくお値打ち価格。

香りは黒蜜のようなスイートな芳香が立ちます。

原酒ですがまろやかな口当たりで

亀の尾独特の旨みが綺麗に膨らみ

これも亀の尾特有の軽めの酸と苦味が返すものの

きれいにキレて行きます。

余韻として残るのは和菓子を食べたあとのような

上品な甘みと無濾過生原酒ならではの味の幅。

この味わいでこの価格は
1.8L 2,838円(税込)
720ml 1,419円(税込)

コスパに優れたスペシャル普通酒と言えるでしょう。








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