若いお客様に思う

カテゴリー │酒屋の仕事

当店は、初めてお越しになったお客様、あるいは名前を
存じ上げないお客様には、なるべくご挨拶以外は、声を
おかけしないようにしている。

私は何をしているかというと、パソコンの前でメールを
打っていたり、伝票を入力したり、発送作業をしたりと
自分の仕事をしている。

そして、目だけはそのお客様を時々追う。

それは、ゆっくりと店内と商品を見ていただきたい ということと
自分が買い物をする場合、つきまとわれるのは嫌だから。

もちろん、お客様の方から質問なり接客を要望される場合は、
誠心誠意お応えする。

さて、最近の若いお客様に思うこと。

入店され、15分ほどじっくりと隅から隅まで商品とPOPを
ご覧になり、何を聞くことも、何を買うこともなく、
静かに帰っていかれる。

お客様を手ぶらで帰したということは、プロの販売員としては
接客の努力が足りなかったと反省しなければならないのだが
それはそれで良しと考えるようにしている。

その方とは縁がなかった。
ただそれだけ。

路面店でもない当店にみえる ということは、何か目的を持って
来られるのであろう。商品とPOPをくまなく見ても、それは
情報のごくごく一部でしかない。

何か一言でもお話になれば、展開は変わるのに・・。

Aという銘柄を捜していたのであれば、たとえそれが当店になくても
Aについての小売酒屋としての情報を授けることは可能だ。

銘柄ではなく、漠然と美味しいお酒を求めるのならば、いかようにも
ご提案できる。

じゃあ こちらから声を掛ければ良いのだろうが、そうすることもある。
タイミングを見計らって、『何かお探しですか?』と優しく問いかける。

たまたま電話がかかってきたり、他のお客様とお話をしていると
先の方のように、すうっと一言も発せずにお帰りになる。 
特に若い人に多い。

でも、売り損ねたとは思わない。

ようにしている。 精神衛生上。

むしろ、その若いお客様が時間を無駄にされたことが
申し訳ないなあ もったいないなあ と思ってしまう。

大きなお世話 だとは思うが。

今日は土曜日。
一週間で一番来店客数の多い日。
どんな話でもいいから、遠慮なく声をかけてね。
せっかく来たんだから。



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この記事へのコメント
お酒を酒屋さんでゆっくり見たいと思うときもあります。
なんか見ているだけで楽しいですよ。
何か話をしたら買わないと悪いなと思うときもあります。
かたやまさんのお店ではHPでじっくり見た後で行き
ますので、これくださいで終わってしまいますm(_  _)m
いらっしゃいませぇ~ご用がありましたら声をかけてください。
というのもひとつです。
あるところで、お客様とすれ違ったら声をかけなさい。
こんにちは、いかがですか?がスタートです。
慣れてきたら応用を利かせなさい。
などと指導してきたこともあります。
お店に来た人はすべて自分のおきゃくさんのつもりで
いいのではないでしょうか?
きっとHP見ていますよ。
m(_ _)m
Posted by りはくだいすき at 2008年09月27日 17:49
りはくだいすきさん 的確なアドバイスありがとうございます。

そうですね。買う買わないは別として、すべてお客様という意識は、もちろんあります。
黙って帰られた方が、次の日にまた見えた
という例もありますし。

“ご用がありましたら声をかけてください。”
これはいいですね。 早速 実践してみます。
Posted by 静岡酵母 at 2008年09月27日 18:55
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