酒名=人名  雑賀

カテゴリー │

酒名=人名 でお酒が売れる というお話の続きです。

南さんから、高知の地酒『南』の注文が入るとは、以前書きました。
同じ日本酒では、和歌山の 『雑賀(さいか)』があります。

ご来店される方で熱心に雑賀のお酒をお買いになる雑賀さんは、
全くの下戸でいらっしゃいます。
それでも、何か集まりがあると必ず磐田からお越しになり、
お買い上げいただきます。

雑賀姓は、戦国時代の鉄砲傭兵集団「雑賀衆」の頭領として名を馳せた
雑賀孫一が、鈴木孫一などとも称すところから、結構全国に多い姓なのです。
本姓鈴木氏ではあるが、出身地の紀伊国海部雑賀荘の地名にちなんで、
雑賀を姓とするという歴史があるようです。

つまり、鈴木と雑賀は表裏一体なんですね。 これって 何へえ?
ネットで検索すると、「鈴木・雑賀一族研究会」なるサークルも
実際にあります。
http://www.hinet.jp/suzukisaika/saika.htm

さてその雑賀 純米吟醸のひやおろしが、もうすぐ発売されます。
このお蔵は発売に先んじて、一合の試飲瓶を送ってくれるのです。
これは、とっても助かります。
私など、商品たるお酒の味を見ないことには仕事になりませんから。

純吟 雑賀 原酒 ひやおろし 1.8L 3150円

今年の味わいですが、米の旨みが凝縮された和の趣きが綺麗にお口に
拡がる、適度な酸と艶やかな口当たりが印象的。
香りはどこまでも穏やか。フルーティとは180度違う上質の和菓子にも
似た香り。

秋の実りを引き立てる、旨口食中酒として実に完成された1本です。

9月6日には入荷いたします。
雑賀さん以外の方にも、絶対お奨めです。(笑)





 

ホットペッパー

カテゴリー │日常



先日の東京で、渋谷駅とホテルの間を何回か行き来したが、
いつも目に付いたのが、ホットペッパーを街頭で配る
キャンペーン要員。

とにかく東京のホットペッパーは、分厚い。
浜松のハローページぐらいはあろうか。

しかし、街を歩いていてあんなに分厚い冊子をもらっても困るだろう。
案の定、受け取る人を見たためしがない。
だからキャンペーン要員は、いつも重そうに小脇に抱えている。

あのキャンペーンは、あそこで配るのが目的ではなく、
デモンストレーションの一つとして、目立てば良いのだろう。

リクルートは宣伝上手だが、あのキャンペーンは果たして
効果があるのだろうか。

テレビCFは笑える。
http://www.hotpepper.jp/doc/cm/index.html




 

バスへの納品裏話

カテゴリー │酒屋の仕事

日曜に東京へ新幹線で行くにあたり、その日の朝に
一仕事ありました。
某楽器メーカーさんのバス旅行への酒類の納品です。

7時45分納品ですが、7時半に現場に着くと、
バスはまだでしたが、既に担当の方がおいでになり、
無事納品と集金を済ませました。 楽勝だ。

悠々に車を駐車場に戻して、自宅に戻り、ではそろそろ
行くかという段になって、店に電話がかかってきます。

「あのう、今届けてもらった者ですけど、お菓子が
どれだけ探しても見当たらないのですが・・・」

ガビ~ン やべぇ お菓子のセットを忘れた。
倉庫に積み残したままだ。

酒屋というのは、酒類には注意を払うのですが、
お菓子とか食品類って、見落としがちなんですね。
(単に不注意なだけだ。まったく言い訳にもならんわい)

あわてて、車に積んで大急ぎで再度現場へ。
既に皆さんバスに乗り込んでいます。
平謝りで納品して、なんとか間に合いましたが、
そこからすぐに引き返して、車を置いて駅まで走る走る。
駅のホームでは、奥さんが友人夫婦とあきれ顔で待って
おりました。

私と言えば
『いやー当初の計画どおりに事が運び、めでたしめでたし』
意味不明の言葉で取り繕うしかなかったです。 とほほ

しかし、担当者の方、よくぞ気づいてくださいました。
バスが出てからなら、車で追いかけなくてはならなかった。
すると、新幹線代はパーでした。感謝申し上げます。

以上、O型の酒屋の裏話でした。


 

ブラストⅡ 観て来ました。

カテゴリー │旅行

昨日、東京国際フォーラムで上演されている ブラストⅡ:MIXを
友人夫婦と共に4人で観に行った。

1年前から先行予約で席を確保したため、なんと最前列。
感動と驚嘆の嵐。ズバリ楽しかった。

ブラストとは、米国の伝統的なドラム&ビューグル・コーとマーチング
バンドをルーツにしたエンターテインメントのことで、今回のブラストⅡ
では、金管楽器、打楽器、ビジュアルアンサンブル(ダンサー)に加え、
新たに、サックス、フルート、クラリネットなどの木管楽器も参加している。

スウィング・ジャズやロック、映画音楽など幅広いジャンルの音楽が絶妙
のアレンジで繰り広げられ、バンドはもちろんビジュアルアンサンブル
(ダンサー)の動きは、美しくアクロバティック。
過酷なまでの身体表現はとにかくすごい。

特に唯一の日本人、稲垣正司のバトンさばきは、もう神業。
トランペットのアダム・ラッパのハイトーンは、強く美しい。
皆、よくもこれだけ動いて楽器が吹けるものだと、驚嘆の嵐。

更に、彼らのサービス精神の旺盛なこと。
幕間には、ロビーにて即席のパフォーマンスを繰り広げるし、
公演終了後は、同じくロビーにブラス全員が出て、演奏のお見送り。

最後の最後まで、観客を魅了し続ける、一大パフォーマンスでありました。

東京までは、プラットこだまのホテル宿泊付きプラン。
渋谷駅前の一流シティホテルのツインに泊まれて、往復の指定席込み
ですから、ホテルには、朝食付きで1万円強で宿泊した勘定になる。
これはお得。

食事は、汐留の コンラッド東京の27階 風花(かざばな)にて、懐石コース。
知人にお願いして、予約を入れてもらったおかげで、個室を用意していただき
乾杯の生ビールは料理長からのプレゼント。感激。

他に日本酒とワインをいただきましたが、サービス料や個室使用料などもなく
思いのほかリーズナブルな料金に、友人夫婦もご満悦。

贅沢の極みではありましたが、たまにはこういう旅行も良いものです。


 

南 純米吟醸無濾過原酒 山田錦

カテゴリー │


酒とジャズの日々 とタイトルしていながら、酒の話題がないことに
ハタと気づいた。

で、最近のお気に入り及びお奨めを紹介します。

南 純米吟醸無濾過原酒 山田錦一回火入れ 17BY
1.8L 3360円

原酒のまま無濾過で瓶詰、一回火入れで瓶貯蔵した、いわゆる
“ひやおろし”と同じ設計です。

香りはフルーツリキュールの如く、スイート系の溌剌とした印象。
つまり、あのカプロン酸系の香りが少し感じられのです。
地酒ファンの中では、このカプロン酸系の香り、あまり評価されません。

私が思うに、バランスの問題なんですね。カプロン酸系の香りそのものが
悪いのではなく、この香りが強すぎると他の個性を殺してしまうので、
ほどほどに存在すれば良いのです。ところが、飲んだあとに、いつまでも
引きずる酒が多いので、嫌われてしまうのです。

そこで、この南ですが、口に含むと、甘みよりも、原酒としてはやわらかな
酸味と、軽快な味の拡がりが心地よく感じられ、鼻に抜ける香りは、
カプロン酸系の香りではなく、大吟醸クラスの上質感があります。

後口は、山田錦ならではのキレの良さと、一回火入れによる瓶貯蔵から来る
落ち着き、そして旨みの余韻を覚えます。決してあとにプンプンと引きずる
ことはありません。火入れ後の熟成が、味に落ち着きをもたらしています。

これだけの味わいの主張と、後半のキレの良さで、1.8L 3360円
この価格は、とてもお値打ちな1本と言えるでしょう。 

ところで、お酒が売れるには、いろんな切り口があるのです。
もちろん、中身が評価されて売れるのが一番ですが、たまにあるのが
酒名=人名 で売れる という事実。

この南も、全国の南さんから、時々注文をもらいます。
先日も、結婚式の2次会で配りたいからと、20本を東京のレストランに
お送りしました。

この 酒名=人名 というパターン 他にもいろいろあります。
このネタで、ブログが何回か書けそうです。



 

500マイル

カテゴリー │

500マイル

カードで買い物してポイントが500になった ラッキー(^^♪

ではありません。

先日のライブで買った、NOONのアルバムを聴いていたら
なつかしいこの曲を歌っていたからです。

PPМやフォー・ブラザーズでなじみ、ギターでコピーして歌った
思春期の1ページ。フォークというよりもともとは、アメリカ西部の
流浪の歌が原曲。

歌詞は、なかなかせつない。

『私の乗る汽車に乗り遅れたら、もう二度と会えないと思ってね。
 あなたには、100マイル彼方からの汽笛が聞こえるかしら』

 と、切り出されるところから始まる。

『100、200、300、400 ああ もう500マイルも
 故郷から遠ざかってしまった・・このままでは二度と戻れない』

でもこの歌詞 中学生のガキには疑問だらけであった。

なんで100マイルも遠くにある汽笛が聞こえてくるのか?
アメリカの汽車は汽笛の音量もバカでかいのか?

500マイルなんて、せいぜい800キロじゃないか
また汽車に乗って戻ればいいじゃん・・

小泉首相ではありませんが、 心の問題だ!

とその当時の自分に言い聞かせてやりたい。




 

小沼ようすけ と NOON

カテゴリー │ジャズライブ

小沼ようすけ と NOON(ヌーン)のライブに行く。

ツアー初日というのも、
彼の浜松 いやドルフィンのマスターへの思い入れも、あるのだろう。
いつになく、長く熱く、そして心のあるライブであった。

そして、全編アコースティックな彼もまた、いいもんだ。

オレオ アレンジが懲りすぎて成功率80%と言いながら、
お決まりのように間違えてリスタートする演出(?)は、なかなかにくい。
まさに スキルと魂の競演 満足。

スペイン PAを止めてまったくの生音で披露。これは逆に
ちよっとおとなしいかな。という印象。
普段、3人で競うように演る人たちを知っているからかも。

どの曲も、メロディの綺麗さを大切に、しっとりしなやかに、
そして素朴な響きも交えながらのアコースティックなプレイは、
彼の真摯で人なつっこく、ちょっとシャイな人柄が音に凝縮されている。
そんな気がしました。

そして、この日もう一つのお目当ては ヴォーカルの NOON。

良くとおるウォームなヴォイスが魅力の、美形のオネエチャン。
日テレの佐藤アナ(目がテン)に少し似ている。
そして声は、確かにアンサリーに似ている。特に高音の響きなど。
これもDNAのなせるわざか。

ブルーゼットから始まるライブは、映画音楽もふんだんにアカルイ雰囲気で
バカラックやレイチャールズなどポップス系の曲がいい。
アイ・クッド・ライト・ア・レターやイット・ハット・ビー・ユーなど 
小粋なスイング系の曲も、実に巧く歌う。

声を張り上げずに淡々と、それでいて芯のあるナチュラルヴォイス。
誰でも知っている曲を、しっかりと自分の歌にしている。
選曲も雰囲気も、おじさんキラーである。


 

ブラストⅡ

カテゴリー │酒屋の仕事

甲子園の高校野球が終わり、つくつくぼうしが鳴きだすと
夏もいよいよ終わりかな そんな気分になる。

思えば、今年はどこにも行かなかった。
たまに地元のジャズライブや、知人と飲みに行くぐらいで
リゾート地でリフレッシュなどというのはなかったなあ。

もっとも子供たちも大人になり、どこかへ行こうという
動機付けも薄れてしまうから、仕方がないのかも。

おっと忘れていた。
8月最後の日曜は、東京にブラストⅡ を観に行くんだった。

これは観るというより、体感するパフォーマンスらしいから
今から楽しみ。

ところが・・である。
日曜の朝に、バス旅行用の酒類納品の仕事が入った。
朝の7時45分に観光バスまで届けなければならない。
結構まとまった注文だから、断るのも忍びない。

東京行きは、プラッツこだまで、往復の切符を手配済み。
発車時刻は8時7分。
微妙だ。

納品して集金して、車を車庫に戻して、駅まで走ってギリギリ
間に合うかどうか。
プラッツこだまの場合、乗り遅れたらすべてパーである。

さあどうなる。





 

「歌伝説 ザ・ピーナッツの世界」

カテゴリー │テレビ番組



昨夜 NHK-BS2で、ザ・ピーナッツの特集が放送された。
「歌伝説 ザ・ピーナッツの世界」

私は、なつかしくも凛々しいその姿に、もう釘付け。
途中でスナックから注文が入るも、奥さんに行ってもらった。
感謝。

こんな番組を作るのなら、受信料など安いものと、
本気で思ってしまう。

彼女たちは、昭和34年にデビューし、50年に引退した。
つまり、私の幼年期から大学時代までの16年間ですから、
まさに自分にとっての、成長期の縮図でもあるのです。

母から聞いた話では、幼稚園の頃、テレビにピーナッツが出てくると、
正座をしてテレビを凝視していたそうです。

   きっと、モスラも出てくると信じていたのでしょう。

物心ついた頃には、シャボン玉ホリデーで彼女らが踊る場面
スピンをしてスカートがめくりあがり、真っ白なパンティが
目に焼きつき、胸がドキドキ、下半身がモゾモゾ。

   なんて身も心も健全な小学生だったんだ・・

そして高校時代、彼女達が引退すると聞き、心斎橋のレコード屋で
引退記念のコンピレーションアルバムを、かぐや姫のレコードの下に
隠すようにしてレジへ持っていった、今だから言える淡い思い出。

   あのレコード、どこかに行っちゃったなあ。

あれから、32年が経つのか。
思えば、ジャズスタンダードを最初に聴いたのは、シャボン玉
ホリデーのエンディングの スターダスト かもしれない。
ハナ肇とのからみで歌っていたのが、実はバースだというのは
ずっと後になってから知ったが。
ギタリストの背中が、子供心に妙に哀愁を感じたものである。

一度引退してから、望むと望まないとにかかわらず、復帰する
歌手はたくさんいるが、あれだけのスターで存命で、一切表舞台
に出てこないのは、ピーナッツと ちあきなおみ ぐらいだろうな。

望まれる人ほど、つれなく、
だからこそ、いつまでも心に残るのであろう。



余談ですが、この番組が終わって、閉店間際にレジに立っていると
店内にお客様が一人。

そうとは知らず、大きな声で歌いながら二階から降りてくる奥さん。

パヤ、パヤパヤ、パヤ、パヤパヤ、 ♪

どうやら 恋のフーガ のようである。

パーパラパラッパ パパヤパーヤ ♪
パーパラパラッパ パパヤッ ♪

店に降りてもお客様の存在が目に入らなかったのだろう。
私は止めようかと一瞬思ったが、オモロイからほっとけ。
次はきっと踊りだすぞ。

追いかけて♪  あっ いらっしゃいませ・・・
嫌だ教えてよ~  

もう3人で笑うしかなかった。 
ああ日本は平和だ。


 

至福のとき

カテゴリー │日常

大企業はまだまだお休みのようですが、私の周りは
ようやく通常モードに戻ったかな  そんな空気です。
実店舗もネットも、暇になると いろんな事を考えてしまいますね。

そんな時こそ、普段出来ない仕事をすれば良いのですが、やる気がおきない。
忙しい時間をやりくりして仕上げる方が、仕事はずっとはかどる。
つくづく貧乏症だと思います。 

通常モードともなれば、街中のジャズバーに、いつものように
CD持参で行きます。
ブログでも書いたカトリーヌ・マッヅセンの新譜をかけてもらうと、
隣に居た初見の夫婦の方が、素敵なヴォイスですね。と声をかけてくる。

ええ、ちよっとドスが効いた低い声ですけど、魅力的でしょ。
それに彼女美人なんですよ。

とジャケットを差し出す

えっ 黒人じゃないんですか。こんなに艶っぽい人なんだ・・
と驚かれた。

彼女、数年前に浜松に来て歌ってるんですよ。
今流れてる、ビートルズの CANT BUY ME LOVE
これも聴かせてくれました。 また、来て欲しいな。

とその時プロモートをしたマスターに目をやると、
あんな苦労はもうたくさん という表情をしつつも、目は笑っていた。

お気に入りのアルバムを聴きながら、
好きな酒(日本酒と言いたいところだが、不覚にも品切れしていてワイン)
を飲んで、ジャズの話をする。

自分にとって、正に至福のときである。
横に誰かオネエチャンがいれば更に良いことは、今更言うまでもないが (笑)




 

濃いウォーキング

カテゴリー │日常

誰にも会わずに気軽に歩けるコースとして、街中を歩いているが、
今朝はいろいろと会った。

まず、犬を連れた同業者のTさん。最初誰だか判らなかったが、向こうから
 頑張ってるね と声をかけてきて判明。
一人で2匹連れて歩いていた。相変らず元気なオヤジだ。

次は、交差点で信号待ちをしていて、反対側にこれも犬を2匹連れている夫婦。
お客さんの Fさんだ。すれ違いざまに、軽く挨拶をしたら、思いもしない言葉が・・
犬はどうしたの?

どうしたのって、うちはいまだかって、犬を飼ったためしがない。
犬を飼っている人からすると、手ぶらで歩いているのが不思議に映るのかなあ。

コースも終盤にかかって、駅の近くで会ったのは、息子の同級生の父親、Iさん。
今は離婚して一人のはずだ。
その後一緒に住んでいた彼女とも別れたと、うわさで聞いた。
自分より年上だが、また別の女と暮らしているのだろうか。 だとすると
ウラヤマシイ・・・

いよいよ、家の近くまで来て、奥さんと 今日はいろいろと会ったね 
と話をしていたら とどめのOさん。
似合わない チワワを連れて、散歩している。
飲んでいない彼を見るのは久しぶり。違和感がある。

濃いウォーキングであった。


 

居合道

カテゴリー │日常



ある日飲んで帰ったら、居間に刀剣が置いてあった。
持つとズシリと重い。
抜くとキラリと光る。

何でこんなものがあるんだ。

よくよく見ると、刃がない。
それでも、剣先は尖っているし、金属だから木刀よりは
よっぽど威力がある。

実は、奥さんが居合いの教室に通い始めた。
これはその道具。

ウチは、息子が二人とも剣道をやっている。
その父兄仲間に誘われて、始めたようである。

ストレス解消にはとてもいいわよ~ふふふ  シュッ

と意味深な笑みを浮かべながら、刀が面前をよぎる。

これからは夜遊びも命懸けだ。(汗)


 

ウォーキング 復活

カテゴリー │日常

一時中断していた早朝ウォーキングを最近復活させた。
体重と体脂肪が増加傾向にあるのも一因だが、
何かきっかけがないと、一度止まった身体はなかなか動かないもの。

実はある女性に お腹をポンポンと叩かれながら
ウォーキングやってるの?  とたしなめられたから。
もちろん、妻ではない。 妻なら、うるせえ の一言だが
他の女性に言われると、男は単細胞だからすぐに反応してしまう。

冬とはコースを変えて街中を行くようにしている。
それは、夏の日差しを建物が遮ってくれるから。
また、川沿いのコースより人出が少ないのがいい。
すれ違うたびに挨拶をするのも、結構しんどいものである。

1時間のウォーキングのあとに一風呂浴びて朝食を取る。
そして、朝のヴォイトレ。 
楽しい。



 

あなたと地酒と音楽と IN 三鞍の山荘

カテゴリー │ジャズライブ


山あいのオーベルジュ(宿泊付レストラン)に、地酒とジャズを
持ち込みます。今井シェフのフランス料理を楽しみながら、よ
りすぐりの日本酒の数々と、しっとりとしたジャズヴォーカル
そしてピアノ。
泊りがけの珠玉のひとときは、いかがでしょうか。

まだ少しお部屋の空きがございます。

日時   2006年9月17日(日)・18日(祝)
     17日午後4時半までに現地集合 
     5時スタート  翌朝 朝食後解散

会場  三鞍(みくら)の山荘 静岡県周知郡森町

参加費 お一人様 15000円(お料理・お酒代・宿泊費すべて込み)

出演  南部のぶ子(ヴォーカル) 近藤さおり(ピアノ)

主催  かたやま酒店 電話053-453-1791

必ず4人~8人までのグループで、宿泊できる方に限らせて
いただきます。今井シェフのフレンチは、地場の野菜をふん
だんに、クリームやバターも最小限、肩の凝らないメニュー
ですから、日本酒にも実に良く合います。

何故宿泊なのかと言うと、会場の三鞍の山荘は森町の山中にあり
お車でお越しいただくしか、方法がないからです。

音楽は、私のヴォイトレの先生 南部のぶ子さんにお願い
しました。ジャズからポップス果ては美空ひばりまで、
幅広く癒しの歌声ご披露いただけると思います。

そして、ピアノは近藤さおりさんです。当店主催のライブ
では何回もご出演いただいている、若手実力派のピアニスト。
歌伴もお得意ですから、きっと素晴らしいライブを期待
出来るでしょう。



レストランに併設されている宿泊棟は、8畳+7.5畳の和室に
板間が6畳分ぐらい、これにベランダやトイレ、お風呂が付
いています。お部屋での二次会は、酒類持込自由ですから、
静かにしていただけるなら、何時まででもOKです。空の冷
蔵庫も付いております。

そして、翌朝の朝食がまた素晴らしい。採れたての野菜を中
心とした和食のバイキングは、すべて今井シェフの手造り。
もちろん、パンやコーヒーもあります。自家製マーマレード
は絶品。この朝食だけでも行く価値があるというもの。

参加ご希望の方は、かたやま酒店片山までご連絡ください。
お問い合わせは、メールでもお電話でも結構です。
katayama@japan-net.ne.jp


 

『ひばり ジャズを歌う』

カテゴリー



日本コロムビアから、LPの復刻盤が秋に出る。
ジャズも何枚かあるのだが、その中に、あの美空ひばりが
1965年にナット・キング・コールを偲んで吹き込んだ
『ひばり ジャズを歌う』が含まれている。

CDなら今でも手に入るが、レコードとなると中古市場を
探さなければならない。
今回の発売は、完全予約制のようなので、早速注文した。

http://columbia.jp/LP/

ひばりのジャズはとにかく上手い。
曲によっては日本語で歌っているのだが、しっかりとジャズに
なっている。

では何がジャズで何がそうでないか、と問われれば難しいのだが、
要するに、物まねではない ということ。

つまり、ジャズヴォーカルっぽく歌っているのではなく、
美空ひばりのスタイルをくずさずに、ジャズを歌い、
そしてときめかせる。
きっと、フェイクもインプロビゼーションもなにもないのだろう。

北村公一さんの本によると、ひばりのデビュー当時はジャズの全盛期。
彼女のジャズは上手すぎて、ジャズシンガーに転向されたら困ると、
コロムビアはジャズのアルバムをセーブしたとか。

10月23日の発売が楽しみです。



 

呑み切り

カテゴリー │酒屋の仕事



昨日、掛川市の土井酒造場に、夏季恒例の 呑み切りに行きました。

*呑み切り(のみきり)とは
  タンクにて貯蔵中の酒を少量採取し、火落ちの有無や熟成の
  程度などを調べることを「呑み切り」と言います。 昔、貯蔵桶
  の下の方にある呑穴から酒を出し、その穴をふさぐ栓のことを
  「呑」または「呑み口」と言ったことから来ています。 

要するに、10月1日発売予定の 『開運 呑み切り一番』 のお酒
の選定作業です

本醸造14種 純米酒5種 の中から、ベスト1を選ぶのですが、
開運のお酒はどれもレベルが高いので、毎年我々酒屋を悩ませます。

それでも、3種類に絞込み、最後はメンバーの挙手で決めます。
本醸造は意見が分かれましたが、純米酒は全会一致で決定。

数値的にはやや辛口傾向ですが、キリリとした飲み口で吟味すら
覚える味わいが拡がり、後口に心地良い残り香の、スレンダー美人
のようなお酒です。

同時に試飲した、『開運 ひやおろし純米』 こちらは、ふくよかな味の
拡がりと、後口のマイルドな余韻が印象的。同じ純米でも、明らかに
個性の違いを認識できます。

秋の発売が楽しみです。


 

心のなさにがっかり

カテゴリー │酒屋の仕事

某県の消防署の職員と名乗る方から、ある日メールが来ました。

『静岡県で視察研修先を探している、出来れば原料の仕込み等で燃料に
 危険物を取り扱っている酒蔵がいい。ついては、酒蔵見学会をやって
 いる貴店をネットで知ったので、どこか良いところを紹介して欲しい。』

要約するとこんな内容です。

蔵を見学したいからどこか紹介して欲しいというメールは、
よくいただきます。でもそれは、あくまでも酒蔵や日本酒に
興味がある人だという前提で、こちらはご紹介するのです。

私はこう返事をしました。

『はじめまして。
 お問い合わせの件について、お応えします。

 当店は日本酒の酒蔵の見学会を毎年行っておりますが、
 酒蔵についての、酒類の観点からの情報しか持ち合わせておりません。

 危険物云々については、直接蔵にお聞きになられた方が
 よろしいのではないでしょうか。

 お役に立てなくて申し訳ありません。』

するとこう返事が来ました。

『お手数ですが、蔵元さんの名前と、電話番号、メールアドレスが分かれば
 教えて頂けないでしょうか』

私はバカらしくて、返事をする気にもなりませんでした。

うちは酒屋です。総務省の出先機関ではありません。
どうしてウソでもいいから、『私は日本酒が大好きです。』とか、『酒造り
の様子を一度見てみたいのです。』などと書けないのでしょうか。そしたら、
いくらでも教えてあげます。

危険物云々を研修したいという団体を歓迎する酒蔵が、一体どこにあると
言うのでしょうか。相手の立場や気持ちを考えたら、こんなアプローチの
仕方は出来ないと思うのですが。

ネットで見つけた情報先に、安易に頼ろうとするその心のなさに、
今の世相を見る思いで、ちょっとがっかりですね。


 

ヴォイトレ祭で歌った曲③

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さて、ヴォイトレ祭で歌った2曲目は、ブルースの“ルート66”。
作詞作曲はボビー・トゥループ。あのジュリー・ロンドンの旦那です。
ジャズの場合、ブルースというのは必ず12小節と決まっています。
理由なんかありません。12小節だから12小節なんです。

歌の内容は何でもない、大陸を東から西(シカゴからロス)へ横断
するなら、66号線がいけてるよ。と地名を羅列しているだけのもの
なんですが、いかにもアメリカ的というか、独特の韻を含んだ歌詞
と、シンプルなリフを基調とする軽快なスイング感は昔から大好き
でした。

有名なのは、ナット・キング・コールですね。もちろん私も、彼の
アフター・ミッドナイト というアルバムを聴きました。最初は
何を発音しているのかサッパリ。でも、楽譜を見ながら追っていくと、
だんだんと発音できるようになってきます。

ところが、どうしても歌えない というか発音しきれないフレーズが
あるのです。Cメロの最初の部分の
Won't you get hip to this time-ly tip という箇所。
訳は、「最近の事情をよく知っていたほうがいいぜ。」

このまま読めばなんでもない歌詞なんですが、ナット・キング・コール
のように歌えないのです。そこで先生のご指導を仰ぐことに。
要はリズムなんですね。ジャズ特有のアトノリで、アクセントを
get hip とtime-ly に持ってくると あら不思議。
歌えるではないですか。

Bメロは一気呵成にまくしたてます。でも、ナット・キング・コールは
独特の方言で歌っているようですから、これをそのままコピーするには
ちょっと無理があります。そこで、何人かのアルバムを参考に一番しっくり
来たのが、アメリカのキャバレーシンガー アン・ハンプトン・キャラウェイ
の歌。結構フェイクしたりするのですが、嫌味でないし、発音がきれい。

この歌は暗譜するまでは大変ですが、一度覚えてしまうと、スラスラと
お題目のように歌詞が出てきます。そう、落語のジュゲムジュゲムゴコウノ
スリキレカイジャリスイギョ・・・あれと同じです。

ですから、何回も歌っていると日本語の発音になってしまうという落とし穴
が待っています。そこで、メロディをつけずに唱和して、先生にチェックして
もらいます。案の定、いくつかの単語の発音にダメだしをもらいました。

そんなこんなで、本番も何とか詰まらずに歌いきりました。リハでは歌詞が
飛んだりもしましたが、テンポに気をつけて気持ちスローに歌うことで
乗り切りました。

特に、バックのギタートリオの皆さんが、うまく合わせてくれたので、
歌いやすかった。ここが、カラオケとの大きな違いですね。気持ちで
伴奏してくれるから、すごく伝わってくるのです。
ピアノの藤森さんともども、心からお礼を申し上げます。

今回は、初めての生バンドでのステージでしたが、想像以上に楽しく
歌えました。正直な感想として、とても気持ちが良かった。
ちょっと病みつきになりそうです。

おしまい。


 

ヴォイトレ祭で歌った曲②

カテゴリー │ヴォイトレ

“ジーズ・フーリッシュ・シングス”をマスターするに
あたり、まず先生が楽譜を用意してくれた。
ただし、コーラス部分だけでパースはない。
バースは、シェリル・ベンティーンのCDから先生が採譜。 
これは私にはとうてい出来ない作業なので、感謝。

何回かコーラス部分を歌って、キーを決定するのだが、
最初Dで歌うも最高音の声が出にくい。そこでCに落として
みると、高い部分は歌い易くなったので自分としては
これでいいかなと判断。
ところが、先生は今ひとつ気に入らないらしく、D♭と
いう選択肢もあるけどと提案される。D♭で歌ってみると、
高音も低音もちょうど良い塩梅である。
D♭に決定。

英語の歌詞は、シェリル・ベンティーンのCDを何回も
聴いて暗譜する。
比較的発音のしやすいワードばかりなので、その点は
楽であった。
そして、歌詞の意味だが、これは過去に何回も聴いて
いた曲だから、大意は理解出来ていた。
ただ、細かい表現については、ネットでいろんな人の訳
を参照する。

コーラス部の出だしは
A cigarette that bears a lipstick's traces
ルージュの跡がかすかに残った吸殻 とくる。

そして、An airline ticket to romantic places 
ロマンチックな場所へ旅した時の航空券 と続く。
lipstick's traces とromantic places の韻が
同じであるところは、昔のスタンダードによくある
パターン。
ここをうまく伝わるようにハッキリと発音しなけれ
ばならない。

しかし、航空券はともかくとして、別れた女の吸殻
なんか、さっさと始末しろよ! 
と個人的には思ってしまう。
日常の何でもない物や事象に、昔の恋を思い出す
なんてことは、誰にでもあるでしょうから、きっと
普遍的なことなんでしょう。
ジャズのスタンダードなんて、そんな突っ込みを
入れていたらキリがない。

Aメロのセカンドは、
A tinkling piano in the next apartment
このセンテンスの解釈はいろいろとある。
直訳すると、隣のアパートからポロロンと聞こえる
ピアノの音 なのだが、これが上手いピアノなのか、
調子はずれのへたくそなのかが、問題である。

いや別にどちらでも良い。
要するに、何気なく聴こえてくる音というレベルの
解釈で良いのだろう。

そこで、遊んでみた。
有名なエラのアルバムでは、オスカー・ピーターソンが
巧くピアノを鳴らしているらしいが、昨日書いたように、
まだ聴いたことがない。
ここは、派手派手な音をピアノの藤森氏にお願いしてみる。
リハ終了後、藤森氏と話し合い、短くて心に残るフレーズ
をとお願いした。
そして、私はそのフレーズを横目で耳に手をやって確認
してから、にこっと笑って次の歌詞へと進む、という
臭~い鳥肌が立ちそうな演出である。

きっと、判る人には判ったでしょうが、うちの奥さんとか
友人に後で聞いても、 
「なんかしてたの?」 
「あたしゃ息子の幼稚園のお遊戯会より緊張したわよ」 
という奥さんの感想ですから、むべなるかな。 
残念・・・

さてこの歌、Bメロの歌詞が粋である。 
You came、 you saw、You conquer'd me
来て、見て、勝った  という ジュリアス・シーザーの
有名な言葉の英語訳をもじっているのである。
つまり、君は僕の前に現れ、僕を見つけてたちまち僕を
虜にした という意味。
ですから、気分を変えて、ちょっと厳かに表現しなければ
ならない。

でも次の歌詞が、
When you did that to me 
I knew somehow this had to be
そうしているあいだもなんとなくこんな日がくるような
気がしていたよ  と軟弱になるのである。
このギャップの表現は難しい。結果として出来なかった。
もっとも、出来たとしても日本人には伝わらないよね。

いよいよ歌はフィナーレへと進む。
The winds of march that make my heart a dancer,
A telephone that rings but who's to answer?
僕の心を舞い上がらせた3月の風
いまは呼び出しても誰もこたえない電話 

These foolish things remind me of you
どうでもいいこと一つ一つ みな君につながってしまう

最後のyou を長く伸ばして曲は終わるのだが、腹式呼吸を
訓練してきた成果の見せ所。背筋を使い、横隔膜を下から
突き上げるように押し出して伸ばす伸ばす伸ばす。

あ~無事終わった。 

つづく


 

ヴォイトレ祭で歌った曲①

カテゴリー │ヴォイトレ

ヴォイトレ祭で歌った曲について、記します。

“ジーズ・フーリッシュ・シングス”と言う、古いイギリス
のスローバラードなんですが、この曲はメロディが優しく
覚えやすかったので、昔からインストナンバーとして好き
でした。

ヴォーカルナンバーとして意識し出したのは、40代のはじめ
頃に、今は亡き色川武大(阿佐田哲也)と村上春樹の本を読ん
でから。

特に村上春樹は、エラ・フィッツジェラルドがサッチモと共
演しているアルバムで歌っているのがとても素晴らしいと
誉めていたので、早速そのアルバムをCDで手に入れたのです。

ところが、CDにはこの曲 入っていないんですね。
レコードとして発売された時には、エラが独唱している
この曲があるのですが、CDではデュエットでないという
理由からか、カットされているのです。

まったくレコード会社というのは、無粋なことをするものです。

「エラ・アンド・サッチモ・アゲイン」というこのアルバム
レコードの中古市場で探すと何万円もする。
とても手が出ない。
ひょっとして、村上春樹はそれを知っていて、わざとセレクトしたのではないかと、
うがった見かたをしたものです。

そんな顛末も長く忘れていたのですが、今回ヴォイトレ祭で
曲をセレクトする際、先生から一番好きな曲、思い入れの
ある曲をと言われたので、歌ってやろうじゃないのとチャレ
ンジした次第。

そして私が手本にしたのは、エラではなく、マントラのシェリ
ル・ベンティーンの「街のうわさ」というアルバムでの
バージョン。

バースが粋なんですね。男性ヴォーカルのジョニー・ハート
マンも聴きましたが、彼のはイジリ過ぎて面白くない。
原曲の良さを殺してしまっている。シェリル・ベンティーン
は、ソロでは素直な歌い方をするので、好きですね。

続く