名前を言葉で説明すること

カテゴリー │酒屋の仕事

古くからのお客様に孫が出来た。

我々夫婦と同年代のお客様だが、そろそろ そういう年齢

にさしかかったかなと、注文を受けながら別の感慨にふけった。



さてその注文だが、お宮参りに日本酒を内祝で持っていくので

ついでに、のしを書いてくれ  というご依頼。

で、赤ちゃんのお名前を電話で聞くのだが、

   “たいが”というらしい。

字はなんと書くのかとお聞きすると、

推薦の すい に 賀正の が だそうである。

男らしくて良い名前だけど、珍しい字を充てましたね。

なにやら、苗字とのかねあいで画数にこだわると、この字しか

なかったとか。

子供の幸せを願うのは親の務めだから、それはそれで良いのだが、

この子は、自分の名前を言葉で注釈しないと、正しくは書いて

もらえないだろうなあ。 と、ひとごとながら、老婆心が横切った。


翻って、自分の名前でも過去にいろいろとあった。

克哉 と書くのだが、克 は 克服のこく と言えば、だいたい

理解してもらえる。

哉は、也 と間違えられることが多かったので、幼いころ 親からは

『志賀直哉のや と言いなさい。』と教えられ、大人になるまで

そうしてきた。

でも、志賀直哉がだんだんと通じなくなくなってきたので、

漢文の かな ですと言い換えたこともあったが、ますます間違えられる

ことになり、また志賀直哉に戻した。

ところが、自分の35歳ごろから スマップがメジャーになり、

木村拓哉のや と言うと、だいたい通じるようになった。

最近はもっぱらこれ。


ところが先日何かの窓口で 若いオネエチャンに 木村拓哉のや と

言ったら  『志賀直哉のや ですね。』

と返された時は、恥ずかしいような、感心させられるような、

ちょっと複雑な気分になったものだ。

名前を言葉で説明するって、毎度のことながら、エネルギーが要る。


 

ラジオを聞いて

カテゴリー │ご来店

夕刻に

『ラジオでお話になっていた ちゃっきり節 ってありますか?』

と、一人の紳士が入ってこられました。

初めてのお客様だが、『ご主人いい声してますねえ。』

と、きさくにおしゃべりになる。

その方、笠井町からお越しのNさんは、いつも車でFMハローを

聞いておられるとか。

ついでに『ゴルフ場でいつも飲んでいる 丸い瓶のあの焼酎
     なんだっけなあ・・・ ありますか?』

それだけの情報ではちょっと判りませんねえ (笑)


ところで、ラジオに出演して早10ヶ月になるが、番組で取り上げた品を

目的買いでご来店になられたのは、今回が初めてではないだろうか。

過去に、イベントのチケットを買いに来られた方は、何人か

いらっしゃるものの、商品が売れたのは、初めてである。

何事も、結果が出るには多少の時間はかかるもの。

ちゃっきり節にしても、放送は9月20日ですから、一月も経っている。

これからも、気長にやりましょう。




 

焼酎展示会

カテゴリー │酒屋の仕事

某問屋の焼酎展示会に、静岡市のグランシップへ行く。

秋晴れの日曜 富士山がくっきりと見えた。




さて、展示会は 各焼酎蔵がいろいろと出展しているが

変わり映えしない。

特に買いたいものは、・・・ないなあ。

当店で扱っている限定流通だと思っていた品が、

実はそうでなかったりと、ネガティブな情報にちょっとがっかり。


当店扱いではないが、某限定流通商品が、だぶついて困っている。

という話を、同業者から聞く。



年間契約しているので、在庫があろうがなかろうが、送られて

くるので、困ってしまうとか。

それでいて、横流しなどしようものなら、すぐに止められてしまうとか。

横流しを考えるぐらいなら、そんな商品やめりゃいいのに、

と私などは思ってしまう。

囲い込みや流通条件で差別化する時代は、そろそろ終わりかな。

中身の良いものをしっかりと伝え売る という本来の姿に回帰しなければ

小売酒屋も、しっぺ返しを食らいそうである。



 

ここ数日

カテゴリー │イベント

ここ数日は、とても忙しかった。

木曜に 地酒とジャズのイベントがあり

その準備と後始末に追われ、メルマガの発行と

ネットの注文の対応にも追われた。

だから、今週はワウディに1回しか行けなかった。

なんとか、イベントの報告をHP上にアップし一段落がつく。



第8回 JAZZを聴きながら 開運を楽しむ会

ご覧下さい。

会は大成功だったんですが、個人的にいろいろあり、

ちょっと落ち込んでおります。

それにつけても、歌詞を忘れるかなあ。

悔しい。




 

リーサ にはまる

カテゴリー │CD

最近 はまっているCD。

スウェーデン出身のシンガー リーサのエンブレイサブル。



絵に描いたような北欧美人。

歌はどうかというと、これがなかなかのすぐれもの。

美麗な大人の雰囲気と、子猫のようなコケティッシュさを

併せ持つのが魅力 と言えましょう。

選曲も 泣かせる。

1曲目が『ハートに灯をつけて』

ドアーズやホセ・フェリシアーノでおなじみの名曲。

ロックバラードを、見事にジャズスタンダードとして聴かせます。

他に 『エンブレイサブル・ユー』 『スマイル』

『ザ・マン・アイ・ラヴ』 『ホエン・アイ・フォール・イン・ラヴ』

『ザ・ニアネス・オブ・ユー』 『ジーズ・フーリッシュ・シングス』

・・・・曲名だけで とろけそう。

11月14・15日に、東京・原宿クエストホールで、

やはりスウェーデンの美女シンガー、マルガリータ・ベンクトソンとの

ジョイントライブがあるとか。

まじ 行きてえ。

試聴はこちら







 

大吟焼酎 絶好調

カテゴリー │

土曜の NIKKEIプラスワン なんでもランキング 

に 七田大吟醸酒粕焼酎 が載りましたが、

その影響でしょうか、昨日から ネットや電話で

注文が ひっきりなしです。



メディアの影響力というのは、バカに出来ませんね。

このペースだと、予定より早い時期に 完売となりそうです。

なんとか、年内は持たせたいと思っているのですが。




 

NIKKEIプラスワン なんでもランキング

カテゴリー │

本日発行の NIKKEIプラスワン なんでもランキング は

ロックがおいしい焼酎  という特集。

そして、ベスト10の中に、当店扱いの焼酎が

2品入っております。


◆麦焼酎  無一物(むいちぶつ) 

◆大吟醸酒粕焼酎 七田(しちだ) 

どちらも、個性豊かな焼酎ですから、

年間を通じてコンスタントに売れている、

当店の人気者です。

是非、この機会に ご用命くださいませ。

NIKKEIプラスワン なんでもランキング



 

恐るべし お年寄り

カテゴリー │酒屋の仕事

80歳はとうに過ぎたであろう 老夫婦のお客様から電話が入る。

この年代の方は、名乗らずにいきなり本題に入る場合が多い。

電話の声で即座に相手が誰かを判断しなければ、町の酒屋など

やっていられない。

そう言えば、最近 ご無沙汰の ○○のおじいさんである。

『人にやるでえ、松竹梅を届けてくりょ』

『おじいさん、うちは松竹梅は置いてないだよ。開運でもいいかね』

『はあ? 酒ないだってよ・・・・』

どうやら、横にいるおばあさんと話をしているようだ。

『じゃあ ビールにしとくりょ。2本箱に入れて。』

『おじいさん、ビールだと2本というわけにはいかないので、
 12本でもいいかね』

『そんなには出せんぞ。』

『・・・でもね、お酒2本とビール12本が、ほぼ同じ値段なんですよ。』

『じゃあ、そのなんとかという酒でいいから2本持ってきてくりょ』

松竹梅を常時置いていない酒屋もどうかしているが、なんとか

開運2本で納得してくれたようだ。

『ところで、のしは何としますか?』

『快気祝 で ××と書いとくりょ』

『えっ? おじいさん ○○さんでしょ。
 おじいさんが退院したんじゃないの』

『そう。××に持っていくだよ』

『じゃあ 名前は○○としないと・・』

『わしゃ 年寄りでよう判からんで、とにかく持って来てや』


要約するとこんな感じでの応対だが、実際には 電話の声が

聞き取りにくく、何回も同じ質問をして、たっぷりと時間を

かけている。

この年代のお客様は、ツーカーで対応をしないといけないので

これ以上突っ込むのはやめにし、雨の中、すぐにお届けに参上した。


『いくらかね?』

『ハイ 4060円でございます。』

『じゃあ これ』

と出されたのは、



一杯に貼られたサービスシールが
なんと6枚。




サービスシールとは、店売りのお客様への
ポイントシールのようなもので、
500円お買いげに1枚差し上げ、
50枚で500円の金券としてご利用いただける
しろもの。

基本的に 配達のお客様にはお付けしない
のだが、お元気な頃よく店に買いに来ていた
だいたので、それが貯まっていたと想像できる。




『えー では6枚で3000円を引きますから1060円ですね。

 こんなにたくさん貯めてくださって、ありがとうね。』

と、笑顔で返すも、予想外の出来事にちょっと複雑。


日本のお年寄りは、まだまだ 元気です。 

しっかりしています。





 

今日の放送は

カテゴリー │FMハロー

第3木曜は本格焼酎 そして、今回のテーマは

        新焼酎 

日本酒には 新酒というのがあることは、ご存知だと思います。
その年に穫れた米で仕込んだ出来たばかりのお酒のことです。

そして 焼酎にも 新酒 というのはあるのです。

ただし、焼酎ならなんでもあるのかというと、麦や黒糖には
ありません。それは、原料が必ずしも国産のものとは限らないので
季節感を出しにくいですし、新しければ良いとは言えないからです。

特に、黒糖焼酎などは、何年か熟成させないことには、絶対に
美味しくはなりません。

焼酎で唯一 新酒 という概念が存在するのは、芋焼酎なんです。

芋焼酎は、原料であるさつま芋の収穫時期である秋から初冬に掛けて
一斉に仕込が始まります。もちろんこの時期に一年分をいっぺんに
仕込んでしまわなくてはなりません。 

蔵元さんではこの時期は連日早朝から仕込みに追われて大変な日々が
続きます。毎年一番最初に仕込み蒸留したものを、以前は蔵内の関係者や
地元の方だけに振舞って、収穫のお礼や仕込みの成功を祝っていました。
ですから、ほとんど、県外などに出荷されることがなかったのですが、
数年前から熱烈な焼酎ファンの方の要望にこたえて、出荷されるように
なりました。

通常の焼酎は、蒸留後、貯蔵・古酒とのブレンドなどを経て一定の
やわらかさを演出して商品化されるのがほとんどですが、
新焼酎の場合は、蒸留後すぐに瓶詰めされます。

ですから、素朴な焼酎本来の味を感じさせるのが、この時期だけに
しか飲めない、蒸留したての”新焼酎”というわけです。

そこでご紹介するのは

■本格芋焼酎 桜島年号焼酎 新焼酎2007年 25゜    

               [鹿児島県・本坊酒造(株)]
 
       1.8L   1,725円(税込)  
       900ml     916円(税込) 
      
         

2007年に収穫した芋 黄金千貫を使用し、
蒸留・瓶詰した、
その年の収穫季節感が楽しめる新焼酎です。

採れたての芋の旨みが多く含まれ、
若く華やいだ香りや甘さが高く、
原料の持ち味を十二分に感じられる
のではないでしょうか。

早速 パーソナリティの直子さんに
飲んでいただきました。
香りも味わいも、芋そのもので、
判りやすい焼酎ですね。
という評価をいただきました。

この品、旨さで定評の桜島の新酒として
今楽しむのも良し、
貯蔵することで熟成していく香味を楽しむのも、
また良いと思います。


ラベルデザインも毎年変わり、今年のラベルは2007年1月に
開催された「桜島美術展」の桜島賞受賞作品です。


そして、今回のジャズナンバーのこの1曲は
芋焼酎とは何の関係もありません。(笑)

チャリートが歌う ニカズ・ドリーム

彼女は、浜松でもよくライブを行う、
女性ジャズシンガーのトップの一人。
昨年のヤマハジャズウイークでも、
アクトの大ホールでコンサートを行いました。
その迫力と歌のうまさに圧倒されたのは、
まだ記憶に新しいところ。

そのステージでも歌ったのが、ニカズ・ドリーム。
ホレス・シルバー作の名曲です。
アメリカのマンハッタン・ジャズ・オーケストラをバックに
元気いっぱい ダイナミックな歌唱を楽しめます。

昼間っから聴くと、とっても元気になる、そんな曲です。

でも、曲がかかっている間、直子さんは、新酒の芋の個性に
この曲は合いますね。と、うれしいことを言って下さいました。


そして今日はもう一つ、うれしいことがありました。

それは、このデリシャスガイドというコーナーを紹介するに
あたり、以前は『木曜はアルコールの日・・・』と
紹介されていたのです。

私は酒屋ですが、アルコール売りではありません。
飲む文化の一つとしての酒を販売しているので、アルコール という
表現には、ちょっと違和感があったんです。

そんな話を、以前お酒をご一緒したときにお話したところ
最近の放送では、アルコール の箇所を お酒 と言い換えて
放送してくださっています。


ささいなことなんですが、その気配りがとってもうれしかったです。





 

今日もラジオの日

カテゴリー │FMハロー

毎月第3木曜は 本格焼酎の日。

先月は 緑茶焼酎 ちゃっきり節 だったが、今月は

焼酎にも新酒がある・・されど

というお話です。



そして、私のお楽しみの

ジャズナンバーのこの1曲。

焼酎の新酒ですから、やっぱり あれでしょう。

というわけには、今回は行きません。

何も イメージされるナンバーが出てきません。

さあどうしましょう。

聞いてくださいね。

FMハロー ハート・オブ・ライフ 76.1MHz 
デリシャスガイド お昼12:30過ぎから



 

フレッド・ハーシュ

カテゴリー │CD

“美しきピアノ” にめぐり合いました。

ピアニストの名は、Fred Hersch / フレッド・ハーシュ

私の好きなジャズピアニスト 福田重男さんのページで

BBSに彼が書き込みをしているのを見て、知りました。

福田さん曰く、

『音色の素晴らしさ、その美しさは天下一品で、思わず息を呑む。
 ピアニッシモからフォルテッシモまで、そしてピアノの88鍵の
 隅々までを駆使して、ピアノを鳴らす。
 真の意味でのテクニシャンの演奏とはこういうのを言うのだろう。
 まさに”達人”の演奏そのもの・・・』

どうやら彼 フレッド・ハーシュは、先月末に来日し、わずかな回数

ですが日本でライブを行ったようです。

早速にアルバムを取り寄せました。

届いたのは、『In Amsterdam: Live At The Bimhuis』と

『Night & The Music』

前者は ソロピアノでの演奏で、後者はトリオです。

どちらも素晴らしいのですが、私はライブ録音のソロピアノの

アルバムの方が、断然好きです。

『 "Songs Without Words" Fred Hersch』という3枚組みの

アルバムもあるようですが、次の機会の楽しみとしましょう。

さて、彼の演奏の特徴は、コードの流れの麗しさと、

音の深さでしょう。

私はピアニストではありませんから、テクニックが凄い

と言われても、福田さんのように、何がどう凄いのかが

理解できません。

ただ、その醸しだされる音を聴いていると、実に緻密で流麗。

凝縮感に富み、リズミカルに間断なく、気持ちの良いフレーズが

延々と続くのが判ります。

つまり、音に飽きさせることを知らない美しきピアノ。

取り上げるナンバーは、オリジナルのみならず

スタンダードからミュージシャンスタンダーズと呼ばれる

名チューンまで、なんでもこなすというその姿勢に、

好感を持ちます。



今、閉店後、真っ暗な店内に 

タイムドメインのボリュームを

いっぱいに上げて聴いています。

本当にそこにピアノがあるかのような臨場感は、

ハードとソフトの組み合わせの妙 



がなせる業。

とても幸せです。




 

実店舗も、ネットなしでは・・

カテゴリー │日常

白いワゴン車が、最近契約した かたやま酒店の駐車場に

止まった。 手慣れた入れ方だから、常連のお客様かな。

と、遠目で確認しお店で待機していると、初めて見る男性お二人。

焼酎をじっくりと品定めされている。

最近アイテムが増えすぎて、店に置けない品もある。

案の定、そういう品を含め、6本お買い上げ。

初めてなのに当店の品揃えを把握されているということは

明らかにネットをご覧のお客様である。

どちらからお見えですか? とお聞きすると

なんと豊川からお越しとか。

『HPを見てナビに電話番号を入力し、まっすぐ来ました。』

それで、駐車場の位置もしっかりと把握されているのですね。

ありがとうございます。



かと思えば、夕刻にお越しの常連さんは

『ブログの文章につられてきました。』

と 呑み切り一番純米酒 をご指名。 

こちらも、ありがとうございます。



実店舗も、いまやネットで成り立っている

かたやま酒店 であります。




 

呑み切り一番 大好評

カテゴリー │

10/25に開催予定の ジャズを聴きながら開運を楽しむ会

おかげさまで、定員一杯となり、チケット完売いたしました。

予想どおり、10月に入ってからバタバタと売れ行きが増し

当初予定の人数より多めの販売となりましたが、なんとか皆様に

落ち着いて楽しんでいただける人数となっております。


さて、その会でもお出しする予定ですが、

今回の主催者でもある 粋遙倶楽部のプライベートブランド

『開運 呑み切り一番 特別純米酒』 の評判がとても良いです。




先日もお買い上げいただきましたTさんが、早速に激賞の

書き込み をこのブログに寄せていただきました。



で、ご本人の了解を得てHPに転載したところ、その文章を

見て 常連のMさんがご来店。

早速お買い上げいただき、今朝またまたお褒めのメールを

寄せていただきました。


料飲店の某大将も、今年はいいねえ。 と、お電話をいただく次第。

私としては、今年も と言っていただきたいのですが、

確かに今年のお酒には 味わいに “花” があります。

香りが強いとか、味が派手とか、そういうことではなく、

一口入れれば軽快でいて饒舌。

Tさんではありませんが、止まらなくなってしまうこと必定。

バックに サラ・ボーン が流れていれば、なおさらでしょう。(笑)


25日は、他にも 波瀬正吉斗瓶取り大吟醸 や 純米吟醸、

純米酒の数々が目白押し。

会場のハートランドさんからも、当日のメニューが寄せられていますが

酒飲みには たまらない肴の数々。

まだ内緒ですが、あの予算では申し訳ないぐらいです。 

ご期待ください。



 

吉例 顔見世 初歌舞伎

カテゴリー │イベント

御園座の 吉例 顔見世 に行く。



歌舞伎を生で見るのは、実は今回が初の体験。

その記念すべき初歌舞伎が、

尾上菊五郎・市川団十郎の二枚看板というのだから、

私は恵まれているのかもしれない。

更に席は、中央の前から3番目の特別席。

御園座友の会の先行予約の抽選に、運良く当たり、

絶好の席をゲットできた。

うちの奥さんと友人の奥さんが、昼の部を観て

私は田舎から呼び寄せた母親と二人で、夜の部を観た。

演目は三つ。

『鳴神・なるがみ』 『達陀・だったん』

『義経千本桜 四の切・よしつねせんぼんざくら しのきり』


音羽屋 成田屋 の両巨頭に、海老蔵・菊之助・松緑などの

若手人気役者、そして市川左團次・澤村田之助などの芝居巧者。

とにかく、顔見世の名に恥じない、豪華絢爛な顔ぶれであった。


初心者につき、イヤホンガイドの解説を聞きながら楽しむ。


歌舞伎というのは、まことに 人間臭い演劇である。

誰しもが持つ 弱みや欲望などの心理描写を、有り得ない設定で

時に大げさに、時にデフォルメし、形式美の芸術へと昇華させている。

『鳴神』では、団十郎演じる鳴神上人が、菊之助演じる絶間姫に

酒を飲まされ、やがて たぶらかされるという、今でもよくある話。

最後に怒涛の形相でミエを切るのが、この舞台のクライマックス

なのだが、そんな怖い顔しても、もう遅いよ。

単に、あんたの理性が煩悩に負けただけじゃないの。

と突っ込みを入れたくなるような話ではあるのですが、

これが実にダイナミックで、美しく楽しいのであります。 



かと思えば、『達陀・だったん』のように郡舞としての

パフォーマンスもある。東大寺二月堂のお水取りをモチーフ

にした舞踊劇で、仏教世界の厳かな空気と、舞踏のリズムが

独特にからみあい、次から次と情熱的な舞踏が繰り返される。

菊五郎をシンとする最後の総踊りには、正直震えた。

こちらは、煩悩を振り払った勝利のダンスのようにも見受けられる。

ブラストの感動に近い、いやそれ以上のものがあった。


『義経千本桜 四の切』は、海老蔵の早変わりと、二役をこなす

心理描写が見所。

最後は宙乗りになって、3階席の奥に消えていき、夜の部は

お開きとなる。

最後まで、観客をわくわくさせるところが、ニクイねえ。


まねき書きの前で、初歌舞伎に感動し大満足の 記念写真。




 

基本が大切

カテゴリー │酒屋の仕事

某運送会社が鹿児島からの芋焼酎を配達に来た。

月に何度も来る便だが、運転手がいつもと違う。

倉庫の場所を教え、そこに入れるよう指示したところ

すぐに青い顔をして店に逆戻りしてきた。

   すみません。1本割れたみたいです。

この商品は、一升瓶がダンボールのケースに6本入り。

1本割れたということは、他の瓶のラベルもびしょびしょで

商品価値は全くゼロである。

聞くと、彼は6本入りのダンボールの箱を縦に2ケース積んで

トラックから倉庫まで運び、降ろす時に手がすべったらしい。

P箱ならサイドを持って静かに降ろせるが、このダンボール箱には

サイドの穴すらないから、降ろす時にかなりの負荷がかかる。



私は、どんなに急いでいても、絶対にそんなまねはしない。

まず腰を痛めるし、落とす危険性がかなり高い。


彼は、瓶ものであるお酒の扱いの基本を知らなかったのか。

それにもう一つ、彼は仕事の基本を忘れている。

いつもの配送員は、代引きの場合、必ず電話を入れ金額を

知らせてから来店する。

こちらとしては、いつも判っているからいいよ。 

と思うのだが、愚直なまでに必ず電話を入れてくる。

いつもの彼は、割ったことなど一度もない。


でも今回の彼は、その電話がなかった。

何事も、仕事の基本をおろそかにしてはいけない。

ささいなことであっても、それはすべての動作に影響し、

関連しているのである。


今回の件にしても、先に電話を入れていてくれたなら、

いつもと違う人が来ることをこちらは認識出来たわけだから

トラックの駐車位置を、倉庫の前に指示できたわけである。

すると、店から遠く運ぶこともなく、多分落とすこともなかったと

想像できる。


倉庫は 朝から芋焼酎の匂いが立ち込めている。

幸い、他の商品には被害はなかったが、商品を移動させ

水を流し、雑巾でふくという、思いもしない仕事を

させられた。


何事も、基本は大切である。



 

楽しみな 中垣あかねさん

カテゴリー │イベント

10/25に開催される

  『ジャズを聴きながら開運を楽しむ会』

おかげさまで、多くの方にチケットをお買い上げいただき
残りが、あとわすがとなっています。

いつもは日曜の開催で、もっと早い時期に完売してしまうのですが
今年は木曜ということで、皆さんスケジュールの調整がなかなか
大変のようです。

何人かの方から、

行きたいのだけど、仕事があり確約できない。
仕事の段取りが付いて、チケットがまだあったらその時は行くから。

という声をお聞きしております。

そうでしょうね。ウイークデーに7時から参加するというのは
特にサラリーマンの方には、なかなか大変かもしれません。

定員まであと10名様ぐらいですから、決まりましたら
是非お早めにご連絡下さい。


ところで、今回のヴォーカリストの中垣あかねさんは
名古屋や東京でもライブを行っておられる バリバリの
プロシンガーです。



来年の2月に 初アルバムを出されるとかで、先ごろ
そのアルバム用の写真撮りをされたようですね。

彼女のHPで、その美しいお姿を拝見できます。


そして、バックを務めていただくのは、
テナーサックスが阿部裕康さん ピアノが小関信也さん
ベースが奥村貴宏さん 
浜松のビックバンドの名門、ブルーノーツの強力ピックアップ
メンバーです。

ドラムスの佐野裕幸さんは、やはり名古屋で活躍されている
ベテランドラマーで、今回特別に浜松へ来ていただくことに
なりました。

さあ、どういうステージになるのでしょうか。
ちょっと うきうきとしてしまいます。



 

今日の放送

カテゴリー │FMハロー



今日の放送は、秋をテーマに2本の日本酒をご紹介。
品名に 秋 が付いたお酒です。

一つ目は  初亀 秋上がり 本醸造原酒     

もう一点は 試飲をしていただきました。

■羅生門 秋の戀人              
     あきのこいびと
             
            [和歌山県・田端酒造(株)]

      500ml  1,050円(税込)  
         
500mlのおしゃれなスリムボトルに入った、一見ワインのような
イメージですが、れっきとした日本酒。季節限定の吟醸酒です。


  
香りは、吟醸酒ならではのフルーティな中に、
お米をイメージするなつかしい芳香もあります。

口に含むと、まろやかでいて流麗、酸は控えめです。
そして、旨みの凝縮感があります。
キレはとてもスムースですから次の一杯へと
自然に手がのびます。

瓶形はスリムですが、
お味はふくよかで雅な平安美人 そんなお酒です。

こちらは、野菜のてんぷらなどに合わせると、
抜群の相性を示します。

パーソナリティの北島さんは、このお酒を飲んで
酸いも甘いもききわけた戀人(こいびと) のようですね。
との感想。

ということは、不倫カップル? (笑)

そして本日のお酒にピッタリのナンバーは

『Autumn in New York』ニューヨークの秋
演奏は、スウェーデンのスウィート・ジャズ・トリオ

コルネットとギターとベースの、個性的なトリオで、
日本そして浜松にも、2、3年前に来て演奏しています。
私も行きましたが、素晴らしく綺麗な音を出す、
叙情的なトリオでした。

その彼らが、メジャーになるきっかけとなったのが、
Soft Quiet というアルバムで、Autumn in New Yorkは、
その1曲目に入っているナンバーです。

最近は、お酒の説明より、このジャズナンバーの話を
しているほうが、声がいきいきとしているのですが
なにか・・?




 

今日はラジオの日

カテゴリー │FMハロー

毎月第2木曜は 日本酒の日。

先月は ひやおろし だったが、今月は

酒名に 秋 が付く お酒。

あれとあれを紹介します。



そして、お楽しみの

(そう思っているのは多分私だけでしょうが)

ジャズナンバーのこの1曲。

秋ですから、やっぱり あれでしょう。

聞いてくださいね。

FMハロー ハート・オブ・ライフ 76.1MHz 
デリシャスガイド お昼12:30過ぎから



 

展示試飲会とワウディ玉砕

カテゴリー │酒屋の仕事

某地酒問屋の展示試飲会が静岡であり、午後から新幹線で行く。

浜松の問屋だが、今年から静岡市のみでしか行われない。

去年までは、浜松でも行っていた。

浜松の酒屋連も軽く見られたものである。

だから行かないという意思表示もあるが、それとこれは別の話。

まずは行かないことには、情報が得られない。

で、行ってみた感想。

うーん。あまり変わり映えがないなあ。

結局 既に扱っている酒が、良いものであることを

認識してきただけのこと。


開運など まさにそれ。



酒類以外では、面白いものがいくつかあった。


閉店後は、いつものワウディ。

ステップ・ベーシック に初挑戦。

そして、見事に玉砕。

ターンがまったくと言ってよいほどに、出来ない。

出来ない自分がちょっと悔しい。

比較的初心者向けの 金曜ベーシックで、鍛えることにしよう。

そして、水曜ベーシックに、いつの日かきっとリベンジしてやる。



 

へびに睨まれたかえる 

カテゴリー │フィットネスクラブ

連休があったりで、フィットネスクラブをちょっとご無沙汰。

昨夜、久しぶりに行くも、夜にバタバタとして8時15分からの

ファイティング・シェイプに間に合わず。

10月の1時間プログラムになってから、まだ一度も参加していない。

次のパワー・フィットだけでも受けようと並んでいると、

ファイティング・シェイプ講師のOさんが片づけを終えて

教室から出てくる。

いつもなら お疲れ様 と声をかけるのだが、最近出ていないので

ちょっと声をかけずらい。

そこで、反対側を向いて 一人ストレッチをしていたら
(やることが既に女々しい)

背後から声をかけてきた。

彼女 学生時代に陸上のフィールド競技の選手だったらしく

とにかく がたいがいい。

そんな彼女が『また出てくださいね』と笑顔で迫ってきた。

目が 『どうして来ないのよ』と言っている。(笑)

『いや ちょっと いろいろあってさぼってしまって
   
  ・・・ハイ わかりました。』と、 直立不動で

部活の先輩に睨まれた新入生のような返事をしてしまった。

ひげを生やした50過ぎのオッサンがである。

へびに睨まれたかえる とも世間では言う。

でも、こういう関係は 嫌いではない。

非日常的な体験が出来るのも、こういうクラブの魅力なのかもしれないし。

来週は、ぜがひでも出ることにしよう。

と、カレンダーを見ると

げっ やべえ 日野皓正のライブがある。

さあどうしよう。