ヴォイトレ祭で歌った曲③

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さて、ヴォイトレ祭で歌った2曲目は、ブルースの“ルート66”。
作詞作曲はボビー・トゥループ。あのジュリー・ロンドンの旦那です。
ジャズの場合、ブルースというのは必ず12小節と決まっています。
理由なんかありません。12小節だから12小節なんです。

歌の内容は何でもない、大陸を東から西(シカゴからロス)へ横断
するなら、66号線がいけてるよ。と地名を羅列しているだけのもの
なんですが、いかにもアメリカ的というか、独特の韻を含んだ歌詞
と、シンプルなリフを基調とする軽快なスイング感は昔から大好き
でした。

有名なのは、ナット・キング・コールですね。もちろん私も、彼の
アフター・ミッドナイト というアルバムを聴きました。最初は
何を発音しているのかサッパリ。でも、楽譜を見ながら追っていくと、
だんだんと発音できるようになってきます。

ところが、どうしても歌えない というか発音しきれないフレーズが
あるのです。Cメロの最初の部分の
Won't you get hip to this time-ly tip という箇所。
訳は、「最近の事情をよく知っていたほうがいいぜ。」

このまま読めばなんでもない歌詞なんですが、ナット・キング・コール
のように歌えないのです。そこで先生のご指導を仰ぐことに。
要はリズムなんですね。ジャズ特有のアトノリで、アクセントを
get hip とtime-ly に持ってくると あら不思議。
歌えるではないですか。

Bメロは一気呵成にまくしたてます。でも、ナット・キング・コールは
独特の方言で歌っているようですから、これをそのままコピーするには
ちょっと無理があります。そこで、何人かのアルバムを参考に一番しっくり
来たのが、アメリカのキャバレーシンガー アン・ハンプトン・キャラウェイ
の歌。結構フェイクしたりするのですが、嫌味でないし、発音がきれい。

この歌は暗譜するまでは大変ですが、一度覚えてしまうと、スラスラと
お題目のように歌詞が出てきます。そう、落語のジュゲムジュゲムゴコウノ
スリキレカイジャリスイギョ・・・あれと同じです。

ですから、何回も歌っていると日本語の発音になってしまうという落とし穴
が待っています。そこで、メロディをつけずに唱和して、先生にチェックして
もらいます。案の定、いくつかの単語の発音にダメだしをもらいました。

そんなこんなで、本番も何とか詰まらずに歌いきりました。リハでは歌詞が
飛んだりもしましたが、テンポに気をつけて気持ちスローに歌うことで
乗り切りました。

特に、バックのギタートリオの皆さんが、うまく合わせてくれたので、
歌いやすかった。ここが、カラオケとの大きな違いですね。気持ちで
伴奏してくれるから、すごく伝わってくるのです。
ピアノの藤森さんともども、心からお礼を申し上げます。

今回は、初めての生バンドでのステージでしたが、想像以上に楽しく
歌えました。正直な感想として、とても気持ちが良かった。
ちょっと病みつきになりそうです。

おしまい。



 
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