息子の友達

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東京の大学に通う次男が、友達を連れて一泊していった。

ヤマハスタジアムで行われた、ジュビロ磐田の試合の観戦
ついでである。

同じ大学のサークルで知り合った友人のひろし君は、
子供のころから、ジュビロの大ファンとか。
それで、近くに実家のある息子がお付き合いしたという次第。

なんと彼、試合前のセレモニーで客席に投げ入れられる、
マスコットボールをゲットした。

息子の友達

外国人選手のファブリシオが、なにげなくほうりこんだボールが
自分の方に飛んできたから受けた。 ただそれだけ。

念ずれば通ずるとは、まさにこのこと。

たった18球しかないボールが、14,406人も居る
他の観衆を押しのけ、自分の方に飛んできたのである。
ラッキーと言えばラッキーなんだろうが、
それだけでは語りつくせない、運命的なものを感じたと、
興奮気味に話す姿は、若者らしくていい。

『たつし(息子)の方に飛んできたらどうした?』

『もちろん、ひろしにやったよ。
でも、岡本(ジュビロにいる高校の同級生)のボールなら、やらない。』

『これが岡本のボールだったら、たつしにあげるよ。』

若者の会話を聞いているのは、楽しいものである。



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