日本酒とワイン樽の融合

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洋楽の世界に フュージョン というカテゴリーがあります。

1970年代半ばに発生した、ジャズを基調にロックやラテン、

電子音楽、クラシック音楽などを融合(フューズ)させた

ジャンルなんですが、最初は クロスオーバー と呼んでいた

そんな記憶があります。

ジャズの世界では 著名なアーティストがフュージョンアルバム

を発表すると、時代におもねったとか 商業主義とか

ネガティプな印象で語られた時代もありましたが、音楽的には

ロックなどのノリのいいビート、編曲性などを融合させたもので

ジャズの魅力がアドリブ(即興演奏)にあるとすれば、

フュージョンはメロディ・ラインに多くの比重がかかっている。

そういうことでしょう。

で、日本酒の世界にも フュージョン がある。

というお話です。


いったい何と何を融合させたのか。

それは 日本酒 と ワイン ではなく ワイン樽 です。

酒蔵×ワイナリーのあたらしいカタチ として

日本酒の蔵に 日本のワイナリーで使用された樽を持ち込み

日本酒をワイン樽で熟成させたわけです。

熟成期間は それぞれに違いますし、入れるお酒もまた違います。

日本酒とワイン樽の融合

今回ご紹介するのは 「日本で最も星に近い酒蔵」というキャッチコピーの

標高936メートルに位置する 十六代九郎右衛門・湯川酒造店が醸す

精米歩合80% の低精白仕込みの ボディのしっかりとした純米酒を

ワイン樽で143日寝かせたものです。

◆十六代九郎右衛門 × 高畠ワイン FUSION 2020 Awesome- オウサム -

ワイン樽は、山形県にある高畠ワインで、マスカットベーリー A を

熟成させるために使用していたワイン樽です。

日本酒は、3 年以上熟成させた兵庫県産山田錦を使用した純米吟醸酒。

色がキレイで、オレンジがかった黄金色をした独特の色調です。

香りは赤ワイン由来であるザクロやプラム、干しぶどうのような香り

を感じ、その後、お酒本来のふくよかな厚みのある香りを感じます。

口に含むと、なめらかでぽっちゃりとした印象があり、干しぶどうの

香りにオークの香りが相まって、まるでラムレーズンや高貴な梅酒

を飲んでいるかのようなリッチさを感じます。

命名は、試飲しておもわず「ウマ!」と 声が出て心躍ったことから

米国のスラングである Awesome(すげえ!ヤバい!)と名付けられました。

新しい日本酒のカタチ としてのフュージョンを、洋食のみならず

和食の愉しみ方の新たなバリエーションとしてもご活用下さい。




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