大典白菊の短期熟成生原酒
岡山県から鳥取県に通じるJR伯備線の途中駅に
備中高梁(びっちゅうたかはし)という駅があります。
ここは 現存する天守12城の一つ
備中松山城(びっちゅうまつやまじょう)がある町で
今月初めに訪れました。
その様子はのちほどとして、その高梁市には3つの酒蔵があり
高梁駅からは遠く離れている旧備中国川上郡成羽村には
創業122年を迎える
白菊酒造株式会社 があります。
そこが醸す
大典白菊 というお酒。
静岡県ではほとんど流通していないので馴染みは薄いのですが
小仕込みのクォリティの高い酒造りをされています。
そのお蔵の 限定流通のお酒が入荷しました。
今の季節 一回火入のひやおろしが主流で
そのひやおろしと上槽時期も貯蔵期間も同じですが
確かな個性の違いを認識させる
生生の短期熟成酒を
深まる秋に味わうというのも、日本酒の引き出しの多さを
楽しむには面白いのではないでしょうか。
◆大典白菊 サンライズブルー 直汲み生原酒 30BY
直汲みの生原酒を瓶貯蔵で半年冷温熟成させました。
良い感じに味がのってきており、今がちょうどよいコンディション
かと思われます。
ラフランスを主体にリンゴ、パイン、メロンのような優美な果実香が
印象的で、直汲み特有のチリチリとしたガス感がフレッシュな印象を
与えつつも、相反するぽっちゃりとしたふくよかな甘みも感じます。
しかし、決して甘ったるいことはなく、どちらかというとみずみずしい
印象のまま、微量の苦味とともに消えてゆきます。
グラスの内側に垣間見える小さな泡など、お酒そのものを楽しむタイプです。
標高430メートルに位置する 備中松山城天守閣
岩盤に築かれた城壁
眺めは最高でした。
口笛を吹く寅次郎 のロケ地にもなったお寺も訪れました。
小堀遠州作の庭も良かったです。
関連記事