五代目の夢酒 豊能梅G×A おりがらみ

静岡酵母

2016年12月21日 23:25

毎日 売りと仕入れに怒涛の日々を過ごす 幸せな酒屋 です。 (笑)

今年の夏頃から 今まで取引のない蔵のお酒をスポット的に

仕入れて販売する。  というビジネスを続けています。

それは ある同業者の酒屋さんがプロデュースする日本酒で

具体的な店名や組織の名前などは、ネット上で表記できない契約です。

正直なところ半信半疑でスタートしたわけですが、これまでに

9つのお蔵の12の商品を取り扱って、外れがありません。

一回で仕入れるロット数は小さなものではありますが

売れ残る ということがないのです。



本日入荷したのは、12番目に仕入れたお酒で 高知県の

高木酒造さんの造りで、もちろん初めて口にするお酒です。

つまり、利いてから仕入れる という地酒を生業としている

酒屋にとっての基本中の基本から逸脱した、ある意味

有り得ないビジネス であるわけです。

それを許すのは、半年という短期間での信頼関係の醸成の結果

とも言えるかもしれません。

そのお酒は



◆豊能梅(とよのうめ) 純米吟醸 G×A おりがらみ生原酒 28BY


このシリーズのお酒には、必ず試飲瓶が付いてきます。

でも今回のお蔵の場合 試飲瓶が3本も入ってました。

よく見ると、全部違う仕込での純米吟醸でした。



左    米は 松山三井  酵母は 高知AC95  

真ん中  米は 吟の夢   酵母は 高知AC95

右    米は 吟の夢   酵母は 高知 CEL19+AC95

つまり、微妙に米と酵母の組み合わせが違うものです。

早速に試飲したところ、商品として仕入れた真ん中のお酒

純米吟醸 G×A おりがらみ生原酒 が ベストと感じました。

香りが一番穏やかで、カブロン酸エチル系のニュアンスと

酢酸イソアミル系のニュアンスがバランス良く感じられます。

含むと、おりがらみの新酒という点もありますが、フレッシュさと

滑らかさが同居し、引きが抜群に良い。

洗練された旨み というのは、こういうお酒を言うのでしょう。



高木酒造さんは、130年の歴史を刻むも、生産石数300石あまり

の規模の小さなお蔵です。

現在五代目となる高木直之氏が若き蔵元杜氏として造りに励んで

おられますが、今回3種の試飲瓶を送ってきたところに、彼の本気度と

自信を読み取れます。


蔵の自己紹介の文言に  “五代目の夢酒” という一節がありました。

このお酒は まだまだ夢の途中  ではあるのでしょうが、夢の実現

に向けて大いに期待出来るお酒  に出会えたことに感謝です。



関連記事