麗しの アン・バートン

静岡酵母

2011年02月12日 11:33

ANN BURTON アン・バートン というジャズシンガーが
いました。 もう亡くなって何年になるのでしょうか。

彼女の歌を初めて聴いたのは、高校時代に買ったレコード。
CDではなく、LP盤。思いっきり背伸びをしてジャズの
レコードを買い始めた最初の1枚。

それは 『これがモダンジャズのすべて』
というコンピレーションアルバム。判りやすいですねえ(笑)

実は私 最初に買ったジャズのレコードは? と聞かれると
オスカー・ピーターソンの ゲッツ・リクエスト と答えています。
でも本当は二枚目がピーターソンで、一枚目はこの2枚組なんです。

入門盤のコンピレーションアルバムが最初では
ジャズファンとしての沽券にかかわる  とでも思っているの
でしょうか。  ほんと 男はバカですねえ(・ω・)\バシッ

当時は、ジャズの右も左も知らない長髪のノンポリ生でしたから
マイルスのレコードを買うとか、MJQを聞いてみるとか という
発想がなく、レコード店でたまたま目に付いた2枚組のアルバム
を買った という次第。確か CBS-SONY だったような。
4000円ぐらいしたような。実家のレコード棚に、捨てていな
ければ、まだあるはず。

そこにまとめられたジャズマンは、マイルス・ディビス ディブ・
ブルーベック JJ・ジョンソン スタン・ゲッツにビル・エヴァンス
etc.と 錚々たるメンバーなんですが、当時知っていたのは
マイルスぐらい。

で、1曲だけ ヴォーカルが入っていたのです。
それが アン・バートンの歌う サニー でした。

ですから、ジャズヴォーカル大好きの私が最初にお金を
出して聴いたヴォーカリストは、エラでもサラでも
ましてやジュリー・ロンドンでもなく オランダのアン・バートン
なんですね。

その曲 サニーが、彼女の名盤 『ブルー・バートン』からの
1曲であることを知るのは、まだまだずーっと後のこと。

前書きが長くなりました。
そんなアン・バートンが1980年にスタジオとライブで録音された
音源が、オランダの放送局で最近見つかり、アルバムとして
発売されました。



ANN BURTON アン・バートン
1980- オン・ザ・センチメンタル・サイド
MUZAK(ミューザック) / JPN / CD / MZCF1232 / JZ110125-03
/ 2011年2月10日 / 2,500円(税込)

1. You started something
2. I can dream, can’t I?
3. Come from the rain
4. Let me love you
5. Foolin’myself
6. All or nothing at all
7. Did I remember
8. New York state of mind
9. On the sentimental side
10. The very thought of you
11. I wished on the moon
12. Bubbles bangles and beads
13. That old feeling
14. I thought about you

バラード曲が中心ですが、どの歌も本当に麗しい。
語りかけるような歌唱に、心がうるうるになります。
ジャズスタンダードのみならず、ビリー・ジョエルの
当時としては新しい曲 New York state of mind
にもチャレンジしており、今聴いても心の底から
愉しめます。

日本には アン・バートンのファンがたくさんいますから
このアルバムは きっと売れるでしょうね。

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